株価指数先物【引け後】 日中取引はリバランスが中心

大阪12月限
日経225先物 39290 +330 (+0.84%)
TOPIX先物 2708.0 +4.5 (+0.16%)

日経225先物(12月限)は前日比330円高の3万9290円で取引を終了。寄り付きは3万9410円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万9375円)を上回り、買い先行で始まった。現物の寄り付き時には、一時3万9490円まで上げ幅を広げる場面もみられた。ただし、ナイトセッションで付けた高値(3万9520円)を捉えることができず、買い一巡後は持ち高調整の動きとなった。前場中盤は3万9260円〜3万9420円辺りでの推移をみせていたが、前場終盤にかけてレンジを下放れ、ランチタイムで一時3万9130円まで上げ幅を縮めた。

後場に入り、中国財政省が財政刺激策について12日に記者会見を開くと海外メディアが報じた。これを材料視したロングが入り、後場中盤には3万9410円まで買われ、寄り付き水準を回復。しかし、スキャルピング中心のトレードのなか、終盤にかけては持ち高調整の動きが優勢となり、3万9290円で取引を終えた。

日経225先物は買い先行で始まったが、買い一巡後は方向感をつかみづらくさせた。もっとも、ナイトセッションでの変動幅が大きい一方、日中取引ではリバランス一巡後に膠着感が強まる状況が目立っており、想定内の値動きであろう。ボリンジャーバンドの+1σが支持線として機能しているほか、緩やかながら下値を切り上げる形でトレンドを形成しており、+1σに接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

なお、週足のボリンジャーバンドのバンドは収斂をみせており、3万9240円辺りまで下がってきた+1σ水準では強弱感が対立しやすい。下値は26週移動平均線が3万8160円に位置しているため、同線が支持線として意識されやすいところである。週末の終値の段階で+1σを上回って終えられるかが注目されそうだ。

そのため、オプション権利行使価格の3万9250円を中心とした、上下の権利行使価格3万9000円から3万9500円のレンジを想定する。9日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や、10日発表の9月の米消費者物価指数(CPI)を受けた米国市場の影響を受けることになるが、現在の緩やかなリバウンドのなかではショートは控えておきたい。

NT倍率は先物中心限月で14.50倍に上昇した。寄り付きは14.45倍と、このところの14.30〜14.40倍辺りのレンジを上放れて始まり、一時14.53倍まで切り上がりをみせた。米国市場の流れからアドバンテスト <6857> [東証P]など値がさハイテク株が買われる一方で、自動車、商社、不動産株の一角が下げており、相対的に日経平均型優位の展開である。リバランスが中心とみられるものの、9月27日に付けた直近の戻り高値である14.51倍を明確に上放れてくると、NTロングに振れやすくなりそうだ。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万4740枚、ソシエテジェネラル証券が1万0168枚、サスケハナ・ホンコンが3772枚、ゴールドマン証券が2718枚、JPモルガン証券が1689枚、野村証券が1651枚、バークレイズ証券が1633枚、SBI証券が1477枚、auカブコム証券が1059枚、松井証券が898枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万7016枚、ソシエテジェネラル証券が1万1391枚、バークレイズ証券が2766枚、JPモルガン証券が2447枚、サスケハナ・ホンコンが2267枚、ビーオブエー証券が2074枚、ゴールドマン証券が1928枚、モルガンMUFG証券が1885枚、野村証券が902枚、UBS証券が674枚だった。