8月の米貿易赤字、5カ月ぶりの水準に縮小

8月の米貿易収支がこの日発表され、財とサービスを合わせた貿易赤字は前月比10.8%縮小し、704億ドルとなった。5カ月ぶりの水準に縮小。サービス収支の黒字拡大と財の輸出増加が寄与した。輸出は2%増と2月以来最大の伸びとなった一方、輸入は0.9%減少した。輸入の減少は工業製品の大幅な価格下落が背景にあり、8月の原油価格の下落が大きく寄与した。

消費財の輸入は若干増加。米主要港でのストライキによる混乱が予想されていたことから、米小売企業が国外への発注を前倒ししたことを反映したとみられる。港湾労働者によるストは3日間続いたが先週に中断。来年1月15日まで労働協約が延長され、それまでの間、新たな協約の交渉が続けられる。

財の輸出では資本財と自動車が伸びた。旅行収支は、輸出に相当する米国への渡航者による支出額が182億ドルに増加し過去最大を記録。輸入に相当する米住民による国外での支出額も増えて148億ドルとなった。

財の対中赤字は26億ドル縮小して247億ドル。中国からの財の輸入額は15億ドル減った。財の対メキシコ赤字はわずかに拡大して143億ドルと2月以来最大。