株価指数先物【引け後】 +1σ水準では押し目狙いのロング対応

大阪12月限
日経225先物 38960 -410 (-1.04%)
TOPIX先物 2703.5 -36.0 (-1.31%)

日経225先物(12月限)は前日比410円安の3万8960円で取引を終了。寄り付きは3万8870円とシカゴ日経平均先物清算値(3万8915円)を下回り、売り先行で始まったが、寄り付き直後につけた3万8860円を安値に切り返し、前場中盤には3万9140円まで下げ幅を縮めた。ただし、ナイトセッションで付けた高値(3万9160円)捉えることができず、前場終盤にかけて再び3万8900円を下回ると、前引け直後には朝方の安値を割り込んで3万8710円まで売られる場面もみられた。

日経225先物はランチタイムで下げ幅を広げたが、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8710円)水準が支持線として意識されて持ち直す動きとなった。後場は概ね3万8850円〜3万9000円処での小幅な値動きでショートは仕掛けづらく、下値の堅さが意識された。

現時点では+1σが支持線として機能しており、同水準では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。+1σを明確に下回ってくると、75日移動平均線が位置する3万8080円辺りを目先的なターゲットとしたショートが入りやすいとみておきたい。ただし、東証プライムの売買高は9営業日ぶりに18億株を下回るなど積極的にポジションを傾けにくく、スキャルピング中心のトレードのなかではショート一巡後のカバー狙いとなりそうだ。

9日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や、10日発表の9月の米消費者物価指数(CPI)待ちであり、こられを受けた米長期金利や為替市場の反応を見極めたいところである。また、中東情勢については、イスラエルがレバノンやガザ、イエメンから相次いで攻撃を受けたと報じられるなど紛争が拡大している。

イスラエルは先週、弾道ミサイルを発射したイランへの報復を示唆しているが、イランはインフラを攻撃すれば、強力な反撃を受けると牽制。さらに、ロシア支援のため、北朝鮮がウクライナに派兵する可能性なども報じられている。地政学リスクの高まりはリスク回避姿勢を強めそうである。

そのほか、国慶節の連休明けの上海指数は10%高(終値は4.5%高)で始まった一方で、ハンセン指数は9.4%安と大幅に反落するなど、アジア市場の不安定な値動きも市場心理を神経質にさせよう。そのため、外部環境の不透明感が落ち着きをみせてくるまではポジションを傾けにくい状況が続きそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.41倍に上昇した。14.34倍と低下して始まったが、その後は相対的に日経平均型優位の動きとなった。ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、ファーストリテイリング <9983> [東証P]が重荷となった半面、アドバンテスト <6857> [東証P]が買われ、日経平均型を支える形だった。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8787枚、ソシエテジェネラル証券が1万1545枚、サスケハナ・ホンコンが4661枚、JPモルガン証券が2055枚、バークレイズ証券が1867枚、SBI証券が1280枚、野村証券が1121枚、auカブコム証券が1120枚、ゴールドマン証券が823枚、ドイツ証券が811枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万4031枚、ソシエテジェネラル証券が1万6520枚、ゴールドマン証券が4035枚、バークレイズ証券が3770枚、JPモルガン証券が3615枚、サスケハナ・ホンコンが3374枚、モルガンMUFG証券が3012枚、ビーオブエー証券が2340枚、シティグループ証券が1580枚、みずほ証券が1440枚だった。