<マ-ケット日報> 2024年10月8日

8日の市場は日経平均が4日ぶりに反落。終値は前日比395円安の3万8937円だった。米株安や原油相場の急上昇を受けて売りが先行。日経平均は開始早々から400円近い下げを示現した。売り一巡後は円安や米景気の底堅さを背景にした押し目買いで下げ渋ったが、中頃にかけて先物に売りが出て再び下げ幅を500円超に拡大。中国当局の会見で市場が期待したような財政支出策が発表されなかったことが売り材料に。香港株は一時10%の下げを演じ日本株に影響した。

昨日の米国市場は長期金利の上昇が嫌気されてダウ平均は反落した。前週末に発表された9月の雇用統計が予想を上回る好調ぶりで、逆に雇用コストインフレを警戒する動きがじわりと表れた。長期金利が4%台に乗せるのはおよそ2カ月ぶり。FRBの11月の利下げはあっても0.25%と市場の期待を下回ることがほぼ確実だ。イスラエルがイランへ報復するとの観測は根強く原油先物が大幅高。これもインフレを助長するとの見方につながっている。

さて、東京市場は外部からの支援要因がなく本日は終日売られる展開に。米国で長期金利の低下が完全に止まってしまったことや、中東情勢の緊迫化に伴う原油の上昇がネガティブに働いている。秋相場として4万円の大台を目指す流れは変わらないが、直近3日間で1500円以上も上げたことで今は足元を固める時間も必要だろう。75日移動平均線(3万8282円)は強い支持線になりそうだ。(ストック・データバンク 編集部)