株価指数先物【引け後】 下値の堅さを確認したいところ

大阪12月限
日経225先物 39370 +810 (+2.10%)
TOPIX先物 2739.5 +49.0 (+1.82%)

日経225先物(12月限)は前日比810円高の3万9370円で取引を終了。寄り付きは3万9800円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万9625円)を上回り、ギャップアップで始まった。寄り付きを高値に利益確定に伴うロング解消が優勢となり、前場中盤に3万9350円まで上げ幅を縮める場面もみられたものの、押し目待ち狙いのロングが入り、その後は3万9350円〜3万9550円処で推移。後場は3万9500円辺りでの底堅さが意識されて3万9600円を付ける場面もあったが、終盤に持ち高調整が優勢となり、日中の安値近辺で終えた。

日経225先物はナイトセッションで1000円高と大幅に上昇したこともあり、寄り付き時点ではインデックスに絡んだヘッジ対応やショートカバーの動きが強まった。だが、寄り付き時点でヘッジに絡んだ商いが一巡したほか、朝方からは円安の流れが落ちついてきたことで、利益確定に伴う商いも入りやすかった。もっとも、買い一巡後に膠着感が強まる展開は想定されていたこともあり、上値の重さが嫌気される形にはならなかった。

また、寄り付きで一気にボリンジャーバンドの+2σ(3万9890円)に接近したことで、いったんはピーク感が意識されやすい。+1σは3万8730円辺りに位置しており、短期的には+1σを試してくる可能性はありそうだ。+2σはナイトセッションで3万9960円辺りに上昇してきたため、下値の堅さを確認した後は9月27日の高市トレードで付けた高値の3万9900円と4万円の大台が目先のターゲットになろう。

ただし、今週は米国で9日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表されるほか、10日には9月の米消費者物価指数(CPI)、11日には米卸売物価指数(PPI)の発表が予定されており、ポジションは傾けにくいところでもある。さらに中東情勢を巡る報道にも振られやすく、スキャルピング中心のトレードになりやすい点は意識しておく必要がありそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.37倍に上昇した。一時14.42倍を付ける場面もみられたが、その後は14.30〜14.40倍辺りのレンジ内で推移していた。ファーストリテイリング <9983> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]が買われた一方で、東京エレクトロン <8035> [東証P]は買い一巡後に上げ幅を縮めており、方向感をつかみづらくさせていた。また、指数インパクトは小さいが、前週末に第2四半期の個別売上高と出荷額の速報値を発表したディスコ <6146> [東証P]は6%超の下落となった。今後は決算シーズンに入ってくることもあり、スプレッド狙いの動きは限られそうだ。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万1490枚、ソシエテジェネラル証券が1万2314枚、サスケハナ・ホンコンが4493枚、ゴールドマン証券が2910枚、モルガンMUFG証券が2801枚、JPモルガン証券が2766枚、バークレイズ証券が2688枚、野村証券が2127枚、BNPパリバ証券が1141枚、SBI証券が1017枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万6927枚、ソシエテジェネラル証券が1万9723枚、ゴールドマン証券が5172枚、バークレイズ証券が4650枚、JPモルガン証券が4340枚、ビーオブエー証券が3784枚、サスケハナ・ホンコンが3660枚、モルガンMUFG証券が3466枚、みずほ証券が2491枚、野村証券が1974枚だった。