3日の市場は日経平均が大幅反発。終値は前日比743円高の3万8552円だった。昨日の米国株がしっかりしていたことや、1ドル=147円台まで一気に進んだ円安が刺激となって、日経平均は昨日の下げを一時埋める大幅上昇へ。日銀総裁と面会した石破首相が「当面は利上げを行う環境ではない」と発言したことが円安・株高の主因となっている。これで懸案だった円高トレンドは米景気の底堅さや中東情勢もあって、中期的にほぼ止まったと見ていいだろう。
昨日の米国市場は半導体株に買いが入りダウ平均は小幅反発した。この日発表された9月のADP全米雇用リポートで雇用者数の増加幅が事前予想を上回った。労働市場の底堅さが米景気のソフトランディングに寄与するとし、投資家に安心感を与えている。一方、イランがイスラエルにミサイル攻撃をしたことで地政学リスクは残ったまま。ダウ平均はマイナス圏で推移する場面もあった。最終的には半導体株への買いで主要指数はプラスとなって取引を終えている。
さて、東京市場は石破首相が「石破ショック」を自ら払拭させるかのように、金融市場に対してハト派的な姿勢をはっきり見せたことが功を奏したようだ。日経平均は75日移動平均線(3万8258円)上を回復し、中東情勢による下げも概ね埋めている。米国で半導体株がしっかりしてきたこともプラスに働いた。秋相場で再度4万円の大台を目指す流れに戻りつつあるようだ。(ストック・データバンク 編集部)