<マ-ケット日報> 2024年9月30日

9月最後の取引となる本日の市場は日経平均が3日ぶりに大幅反落。終値は前週末比1910円安の3万7919円だった。前週末引け後に自民党総裁選で石破氏が勝利したことを受け株式市場は大幅安に。金融所得課税、法人税引き上げに前向きな同氏が次期首相になることが強く警戒された。金融緩和や積極財政の高市氏当選を先回り買いしていた反動もあった。1ドル=141円台の円高もあって下げ幅は一時2000円を超える場面も。当面は政策不透明相場を強いられそうだ。

前週末の米国市場はインフレ指標の落ち着きを好感してダウ平均は続伸し、3日ぶりに史上最高値を更新した。この日発表された8月の個人消費支出物価指数の上昇率は前月から縮小した。市場はインフレの鈍化を受けFRBがさらなる利下げを行いやすくなったと前向きに捉えている。一方で、米国の景況感の改善を示す指標も出ており株式にはさらに追い風に。ダウ平均の上げ幅は一時450ドルに達する場面もあった。ただ、ナスダック指数は短期的過熱感から5日ぶり反落へ。

さて、東京市場は突然の石破ショックに見舞われ前週の回復ムードが帳消しに。緊縮財政派だけに市場にとって政策面での期待値はかなり薄らいでしまった。日経平均は本日の下げで目先的な調整へ。ただ、10月中に衆院の解散総選挙が行われる見通しで、選挙期間中にポジティブな発言があれば相場も素直に反応するだろう。この先の下げは場合によって良い仕込み場となる可能性もある。(ストック・データバンク 編集部)