株価指数先物【寄り前】 3万7500円辺りでは押し目狙いのロング対応

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 37630 -190 (-0.50%)
TOPIX先物 2623.5 -13.5 (-0.51%)
シカゴ日経平均先物 37670 -150
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

24日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。9月の米消費者信頼感指数は98.7と前月(105.6)から低下し、市場予想(104.0程度)を下回った。労働市場の減速と経済全般の先行きが懸念される場面もみられたが、米連邦準備理事会(FRB)が速いペースで利下げを続けるとの見方が相場を支える形になった。これにより、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げを織り込む確率が上昇した。

また、中国人民銀行が24日に発表した、大規模な金融緩和を手掛かりに買われる場面もあった。そのほか、ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストが、S&P500指数は来年6000に達すると予想したことも材料視されていた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、運輸、自動車・同部品が上昇した一方で、各種金融、公益事業、銀行が下落。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比150円安の3万7670円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比100円高の3万7920円で始まり、3万8090円まで買われる場面もみられた。ただし、その後は軟化し下落に転じると、米国市場の取引開始直後には一時3万7480円まで売られた。売り一巡後は3万7580円〜3万7840円辺りのレンジで推移し、3万7630円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。米国では9月の消費者信頼感指数が予想を下回ったことで利下げ確率が上昇しており、為替市場では円相場が1ドル=143円台前半と、前日から円高に振れて推移していることが重荷になりそうだ。ナイトセッションの開始直後に3万8090円まで買われたが、75日移動平均線(3万8050円)、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8210円)辺りが心理的な抵抗線として機能しているため、200日線が位置する3万7290円とのレンジ内での推移になりそうだ。

そのため、オプション権利行使価格では3万7250円から3万8125円での推移になるだろう。ただし、日本銀行の植田和男総裁は24日の講演で、政策判断に時間的な余裕はあるとの見解を改めて示しており、急激な円高の流れは考えづらい。日経225先物は200日線を意識しつつも、節目の3万7500円処では、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

また、米国ではエヌビディア<NVDA>が4%近く上昇した。アナリストがAI向け新製品「ブラックウェル」への強気な見方を示したことが材料視されたようであり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。同社は足もとで上値を抑えられていた25日・75日線を上回ってきており、リバウンド基調を強めてくる可能性があるため、ショートを仕掛けづらくさせそうだ。

なお、24日の米VIX指数は15.39(前日は15.89)に低下した。75日線(16.34)を明確に下回ってきており、200日線(14.81)が意識されている。同線接近で反転する可能性はありそうだが、米半導体株の一角がリバウンドをみせるなか、リスク選好に傾きやすい。

NT倍率は先物中心限月で14.34倍と横ばいで終えた。一時14.40倍まで上昇し、8月22日に付けた戻り高値の14.35倍を上回る場面もみられた。ただし、その後は東京エレクトロン <8035> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱い値動きが日経平均型の重荷となっていた。本日も大きなトレンドは出にくいとみられるが、全般膠着のなかで相対的に日経平均型優位の展開になろう。戻り高値14.35倍を捉えてきたことにより、7月11日に付けた14.47倍が意識されやすくなった。