日経225先物 38090 +560 (+1.49%)
TOPIX先物 2654.5 +39.0 (+1.49%)
シカゴ日経平均先物 38115 +585
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
23日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)の大幅な利下げによってソフトランディングへの期待が強まり、買い優勢の展開となった。また、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が、11月、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ずつの利下げを支持したことも材料視された。9月の総合購買担当者景気指数(PMI)は54.4(前月は54.6)、製造業PMIが47.0(同47.9)、サービス業PMIは55.4(同55.7)となったが、市場の反応は限られた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、エネルギー、不動産が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器、医薬品・バイオテクノロジー、銀行が下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比585円高の3万8115円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比260円高の3万7790円で始まり、概ね3万7900円〜3万8180円での推移だったが、23日の祝日取引では一時3万8420円まで上げ幅を広げる場面もみられた。為替市場で円相場が一時1ドル=144円台前半と円安に振れて推移していたことが材料視されたようだ。買い一巡後は軟化し3万7910円まで上げ幅を縮め、23日の米国市場の取引開始直後には3万8320円まで切り返す場面もみられた。その後は3万8100円を挟んで保ち合い、3万8090円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日銀会合後の会見で植田和男総裁は、円高の修正によって物価上振れリスクは相応に減少していると説明。追加利上げに慎重と受け止められ、20日の取引終了後のナイトセッションで3万8000円を回復した。祝日取引で3万8420円まで買われた後は軟化したが、3万8000円を固める動きが意識されやすい。
75日移動平均線は3万8070円辺りで推移しており、支持線として機能するかが注目される。7月下旬に75日線を割り込み、8月の急落以降のリバウンド局面でも同線が抵抗線として機能していた。この抵抗線を明確に上放れてくると、ショートカバーが強まることになろう。また、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8200円)を捉えてきており、クリアしてくると+2σ(3万9160円)でのレンジ推移が意識されてくるため、9月2日の戻り高値である3万8950円が目先的なターゲットになりそうだ。
まずは3万8000円固めから、祝日取引で付けた高値である3万8420円を試すことになろう。そのため、3万8000円近辺では押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。75日線水準での上値の重さがみられる局面では短期的なショートが入りやすいが、カバー狙いのスタンスとなる。
なお、23日の米VIX指数は15.89(前日は16.15)に低下した。VIX指数は18日のFOMCの結果判明時には19.39まで上昇し、25日線(18日:17.29)を上回る場面もみられたが20.00を上回ることはなかった。その後の低下で20日には75日線(16.27)を下回ってきた。200日線(14.79)が意識されてくるなか、リスク選好に傾きやすい。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に上昇した。8月22日に付けた戻り高値の14.35倍に接近しており、この水準を突破してくると、NTロングによるスプレッド狙いの動きに向かわせよう。200日線(14.22倍)が支持線として機能する可能性が高く、リバランスの動きにより同水準に低下する局面では、その後の上昇を狙ったスタンスになりそうだ。