株価指数先物【引け後】 FOMC通過後は押し目狙いのスタンスへ

大阪12月限
日経225先物 36180 +170 (+0.47%)
TOPIX先物 2544.0 +9.5 (+0.37%)

日経225先物(12月限)は前日比170円高の3万6180円で取引を終了。寄り付きは3万6440円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万6410円)にサヤ寄せする形から、買い先行で始まった。直後に付けた3万6450円を高値に、戻り待ち狙いのショートが優勢となり、前場中盤にかけて3万6180円まで上げ幅を縮めた。売り一巡後は3万6200円〜3万6350円辺りで保ち合いを継続。前場終盤に再び3万6200円を下回ると、ランチタイムでは前場の安値水準での攻防となった。後場の取引開始直後に下へのバイアスが強まり、中盤にかけて一時3万5890円まで売られたが、終盤にかけてショートカバーが優勢となり、結局は後場の調整分を埋めて終えている。

朝方に円相場が1ドル=142円台と円安に振れて推移するなか、買いが先行して始まった。その後、1ドル=141円台半ばと円高に振れて膠着感が強まったが、為替睨みの展開として想定された動きであろう。ボリンジャーバンドの-1σ(3万6200円)水準での攻防が続き、後場の寄り付き直後に下へのバイアスが強まったが、終盤にかけてのカバーにより52週移動平均線(3万6150円)を上回って終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控えて、オーバーナイトのポジションは避ける形となったようだ。

東証プライムの騰落状況をみても、前場は値上がり、値下がり数が拮抗していたが、大引け時点では値上がり数が7割を超えていた。セクターでは輸送用機器の上昇率が2%を超えており、FOMC通過後の円高一服を想定したリバランスに映る。FOMCでは0.25%、0.50%の利下げで見方が分かれており、足もとでは0.50%の利下げを織り込む動きが続いていたため、0.25%だった場合には米国市場では嫌気される可能性がある。

ただし、円相場は円安に振れる可能性が高く、東京市場は米株安を受けて売られる局面では、押し目狙いのロングに向かいそうである。FOMC通過後は日銀の金融政策決定会合に関心が集まろうが、前回会合では利上げが波乱相場のきっかけとなっただけに、9月は現状維持がコンセンサスであり、サプライズは考えにくい。

日経225先物はボリンジャーバンドの-1σを挟んで推移しており、オプション権利行使価格の3万6250円を中心に、上下の権利行使価格3万5250円から3万7250円のレンジを想定する。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.22倍に上昇した。前日の終値水準(14.20倍)から始まり、14.22倍辺りに位置する200日線を上回り、一時14.27倍まで上昇する場面もみられた。その後は後場終盤にトヨタ自動車 <7203> [東証P]やホンダ <7267> [東証P]などTOPIX型の強い動きもあり、200日線近辺での推移となった。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5877枚、ソシエテジェネラル証券が9132枚、サスケハナ・ホンコンが4240枚、バークレイズ証券が2752枚、SBI証券が1981枚、JPモルガン証券が1515枚、ドイツ証券が878枚、モルガンMUFG証券が802枚、松井証券が793枚、大和証券が740枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万2258枚、ソシエテジェネラル証券が1万7473枚、バークレイズ証券が6410枚、野村証券が4200枚、JPモルガン証券が3906枚、モルガンMUFG証券が3676枚、サスケハナ・ホンコンが3248枚、ゴールドマン証券が1663枚、ビーオブエー証券が1416枚、BNPパリバ証券が1176枚だった。