10日の市場は日経平均が小幅ながら6日続落。終値は前日比56円安の3万6159円だった。前日の米株反発や本日の円安の動きを受けて前場は一時300円を超える上げとなったが、中頃にかけて日経平均採用の値ガサ株に売りが出て上げ分をほぼ帳消しにした。後場に入ると前日終値近辺でもみ合ったが最終的にはマイナス圏に落ちて取引を終えている。日本時間11日には米大統領選候補者のテレビ討論会と8月の米消費者物価の発表があり、上値は手がけにくかったようである。
昨日の米国市場は前週に大きく下げた反動からダウ平均は3日ぶりに大幅反発した。先週のダウ平均は景気のソフトランディングにやや懸念が生じたことで1200ドル以上の下げを演じたが、目立った材料のなかった本日は値頃感による買いが優勢となり大きく上昇した。一時は650ドルも上げるなど半値戻しに達する場面も。目先は下値確認といった状況だ。長期金利が一段と低下し金利に敏感なナスダック指数も反発している。
さて、東京市場は米株高に円安と外部環境が改善したことで日経平均が反発する場面があったが、明日からあさってにかけて米国発の注目材料があるため、結局は小口売りに押されてしまう1日となった。ただ、流れとしては反発に向かいやすい局面で、米国の材料に問題がなければ日経平均も25日線や200日線のある3万7000円台まで戻してもおかしくはないだろう。(ストック・データバンク 編集部)