株価指数先物【寄り前】 75日線を下回る局面ではロング対応

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 38780 +90 (+0.23%)
TOPIX先物 2725.5 +11.0 (+0.40%)
シカゴ日経平均先物 38855 +165 (時間外)
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

2日の米国市場は、レイバーデーで休場。 米国市場が休場で手掛かり材料に欠けるなか、欧州市場はSTOXX欧州600指数が小幅ながら5日ぶりに下落。英FTSE100指数はロールス・ロイス・ホールディングスが6%超下落し指数を押し下げるも、不動産株の一角が買われ、小幅な下げにとどまった。一方、ドイツでは1日投開票の州議会選で極右政党が躍進し政治的な不安が高まったが、独DAX指数は小幅に反発し最高値を更新した。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比165円高の3万8855円(時間外)だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比60円安の3万8630円で始まり、開始直後に付けた3万8570円を安値に切り返し、ほどなくしてプラス圏を回復。その後は薄商いのなか、3万8850円を中心とした狭いレンジで推移し、一時3万8890円まで買われた。終盤にかけても同水準での膠着が続いたが、指値状況の薄いなか引けで軟化する形となり、3万8780円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はやや買い優勢の展開になりそうだ。もっとも、海外勢のフローは限られることから、スキャルピング中心の売買になるだろう。日中はグローベックスのナスダック100先物の動向のほか、1ドル=146円台後半と円安に振れて推移している為替睨みの展開になると考えられる。

日経225先物はナイトセッションで開始直後に3万8570円まで売られる場面もみられたが、その後はプラス圏での推移が続いた。75日移動平均線(3万8630円)、13週線(3万8600円)、26週線(3万8670円)を上回って終えており、本日もこれら移動平均線を支持線とした値動きが期待される。

週末に8月の米雇用統計の発表を控えているため、積極的にポジションを傾けにくいものの、これまでの抵抗線を支持線に変えてくることで、買い遅れていたファンドなどによる押し目待ち狙いのロングが強まる可能性がある。ボリンジャーバンドの+1σが3万8970円辺りで推移しており、目先的には同水準に接近する局面では戻り待ち狙いのショートが意識されやすいが、来週末には先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることもあり、カバーの動きも速そうだ。

そのため、オプション権利行使価格の3万8500円から3万9000円のレンジを想定する。75日線を下回る局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

なお、2日の米VIX指数は15.55(30日は15.00)に上昇した。前週末に75日線を下回ってきたこともあり、同線を支持線として反発した形である。依然として20.00を下回って推移しているため、リスク選好に傾きやすい。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍と横ばいだった。値がさハイテク株が買い先行で始まったこともあり、朝方には14.30倍を上回る場面もみられた。その後は軟化する形となったが、14.21倍辺りで推移する200日線では下げ渋る動きとなり、支持線として機能していた。明確なトレンドは出ていないが、200日線水準に低下する局面では、その後のリバランスを狙ったNTロングが入りやすいとみておきたい。