23日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比153円高の3万8364円だった。昨日の米国株は反落したものの出遅れ感のある日本株には朝から買いが入り日経平均は序盤に150円高と買い進まれた。その後は日銀総裁が衆参両院の閉会中審査に出席し、当面の政策スタンスについてややタカ派的な発言をしたことでマイナス圏に。しかし、後場には総裁の発言がプラスと解釈され再び押し目買いが活発化。総裁の言い回しに左右されたが結局は続伸して取引を終えている。
昨日の米国市場はFRB議長の講演を前に様子見気分が広がりダウ平均は反落した。注目されている米ジャクソンホール会議における同議長の講演を見極めたいとしてこの日は目先筋の利食い売りが広がった。主要株価指数が7月につけた過去最高値に接近していることも買い方を少し慎重にさせたようである。ただ、最近の経済指標を見ても9月の利下げはタイミング的に非常に適しており、株式市場も下げはしたが下値は堅いものがある。
さて、東京市場は日銀総裁の発言で一時気迷い気味の相場となったが、市場の先高期待は相変わらずで押し目買い有利の流れを最終的には保っている。米国の利下げ、日銀の利上げ見送りは当面の相場の既定路線。現状はその織り込み期間で下げ余地は乏しいだろう。もっとも、日経平均は3万8000円台という節目の多いゾーンに入っており、上げ方のペースは緩やかになりそうだ。(ストック・データバンク 編集部)