日経225先物 38230 +260 (+0.68%)
TOPIX先物 2675.5 +5.5 (+0.20%)
日経225先物(9月限)は前日比260円高の3万8230円で取引を終了。寄り付きは3万7970円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7885円)にサヤ寄せする形で、前日比変わらずで始まり、現物の寄り付き直後には3万7860円まで売られた。売り一巡後はロングが優勢となり、前場中盤にかけて20日に付けた戻り高値(3万8270円)を突破すると、前場終盤に3万8390円まで上げ幅を広げる場面もみられた。
前引けにかけては利益確定に伴うロング解消により3万8150円辺りまで軟化し、ランチタイムでは3万8000円を下回った。後場は3万8000円を挟んで3万7930円〜3万8120円処で保ち合ったが、引けにかけてレンジを上放れ、3万8230円で終えた。
米利下げを意識した円買い・ドル売りで、円相場が朝方に1ドル=144円台を付けていたこともあり、日経225先物はやや売りが先行する形だったが、前場終盤にかけて1ドル=145円台半ばと円安に振れ、ロングに向かわせたようだ。また、20日の戻り高値を上回ってきたことで、短期筋のショートカバーを誘ったと考えられる。前場の段階で短期筋の売買は一回転しており、後場は膠着感が強まったものの、3万8000円水準での底堅さがみられるなか、引けにかけてカバーが入った。
明日は日本銀行の植田和男総裁が衆参両院の閉会中審査で発言する。一方、米国では経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演する。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ観測が高まるなか、日米金利差縮小が意識されやすいだろう。米長期金利は足もとで低下傾向をみせており、直近では8月5日以来の水準で推移している。
両イベントにより再び円高基調が強まる展開が警戒されやすいなかで、本日の為替市場は落ち着いた動きだった。アク抜け的な動きとなる可能性もあり、ショートは仕掛けづらいところである。一方で、今回の急ピッチの上昇によって買い遅れているファンドもあるとみられ、ヘッジ対応のロングが強まる展開を意識しておきたいところだ。
パウエルFRB議長の講演待ちとなるなか、週末要因もあって積極的な売買は手控えられやすいが、押し目狙いでのロング対応となろう。日経225先物は下値切り上げのトレンドを継続しつつ、3万8620円処で推移している75日移動平均線が射程に入ってきている。同水準を明確に上放れてくるようだと、4万円がターゲットになりそうである。
NT倍率は先物中心限月で14.28倍に上昇した。円高が嫌気される形からトヨタ自動車 <7203> [東証P]など輸出関連の一角が軟調ななか、相対的に日経平均型優位の展開となった。14.19倍に位置する200日線を上回って推移し、一時14.35倍まで上昇する場面もみられた。目先的には、NTロングに振れやすくなりそうだ。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8826枚、ソシエテジェネラル証券が1万0083枚、サスケハナ・ホンコンが4898枚、JPモルガン証券が3073枚、バークレイズ証券が2669枚、SBI証券が2572枚、ゴールドマン証券が1788枚、モルガンMUFG証券が1304枚、野村証券が925枚、日産証券が916枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万7288枚、ソシエテジェネラル証券が1万0347枚、サスケハナ・ホンコンが2572枚、JPモルガン証券が2437枚、モルガンMUFG証券が2399枚、ゴールドマン証券が2343枚、バークレイズ証券が2054枚、みずほ証券が1383枚、ビーオブエー証券が1028枚、UBS証券が991枚だった。