21日の市場は日経平均が反落。終値は前日比111円安の3万7951円だった。前日の米株安や1ドル=145円台に入った円高を受けて取引序盤は450円を超える下げとなったが、売り一巡後は徐々に押し目買いが入り下げ幅を縮小。3万8000円以下の水準では下値に買いが入るようになってきた。一方、今週後半に行われる米ジャクソンホール会議でのFRB議長の発言が気になり、3万8000円台に戻した場面では上値が重くなる傾向も続いている。
昨日の米国市場は短期的な過熱感からダウ平均は6日ぶりに小反落した。ダウ平均は前日までの5日間で1500ドルも上昇していたため、目立った材料のなかったこの日は目先筋の利食い売りが優勢となった。先月17日に付けた史上最高値まであと300ドルほどに迫っていたことも買い方を慎重にさせた模様。しかし、安定した景気や企業業績、そして9月に想定されている利下げを前に株式を売る動きは限定的だ。通常、大統領選の年は政策期待もあって株は上がりやすい。
さて、東京市場は円高、米株反落にもかかわらず日経平均が比較的底堅い動きを見せている。きのう、今日とザラバの下値は25日移動平均線(3万7490円)がサポートしており、テクニカル的にも転換を粛々と進めている様子がうかがえる。世界市場に安定感をもたらしている米国株は主要指数が9月の利下げに合わせて最高値を奪回しそうな流れにある。日本株も当面は底堅く推移しそうだ。(ストック・データバンク 編集部)