株価指数先物【寄り前】 3万6000円辺りでの底固め

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 36290 -90 (-0.24%)
TOPIX先物 2583.5 +3.0 (+0.11%)
シカゴ日経平均先物 36275 -105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。7月の米消費者物価指数(CPI)は総合CPIが前年同月比で2.9%上昇と、市場予想(3.0%上昇程度)を下回った。食品とエネルギーを除いたコアCPIは同3.2%上昇で予想と一致した。前日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)も市場予想を下回っており、9月利下げの確率が高まったと受け止められた。

CPIの結果を受け、アメックス<AXP>やホームデポ<HD>、トラベラーズ<TRV>といった消費関連など景気敏感株が買われ、NYダウは8月1日以来となる4万ドルを回復した。ハイテクではエヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>、ブロードコム<AVGO>などが買われ、ナスダック指数は5日続伸。ただし、アルファベット<GOOG>やテスラ<TSLA>の下げが重荷となり、小幅な上昇にとどまった。S&P500業種別指数は保険、各種金融、銀行が上昇した一方で、自動車・同部品、メディア、耐久消費財・アパレルが下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比105円安の3万6275円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円安の3万6370円で始まり、直後に付けた3万6410円を高値にショート優勢となり3万6130円まで売られた。米CPIの結果を受けて3万6400円とプラスに転じる場面もあったが、米国市場の取引開始後は弱含み、一時3万5830円まで下げた。売り一巡後は終盤にかけてショートカバーが入って下落幅を縮め、3万6290円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まりそうだ。ナスダック指数は5日続伸ながら小幅な上げにとどまっており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのインパクトは限られそうだ。米国市場では景気敏感株などが買われており、東京市場でもややTOPIX型優位の展開が見込まれる。

日経225先物はナイトセッションで3万5830円まで下げる場面もみられたが、52週移動平均線(3万5870円)水準が支持線として意識されやすく、同水準に接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。一方、上値は週足のボリンジャーバンドの-1σ(3万6680円)、200日線(3万6800円)接近にする局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすいとみられる。5日の急落前の水準を回復したことで、自律反発としては達成感も意識される水準であり、目先は3万6000円処での底固めになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万5875円から3万6875円のレンジを想定する。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.09倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株主導となるなか、朝方に14.23倍まで上昇し200日線を上回る場面もみられた。ただし、その後は14.04倍まで下げており、25日、75日線を割り込んでいる。本日はややNTショートに振れやすいと考えられるが、14.00倍〜14.20倍の直近のレンジ内の推移を継続するなか、スプレッド狙いのトレードは難しいだろう。

なお、VIX指数は16.19(前日は18.12)に低下した。7月31日以来の水準まで低下しており、世界株安による混乱前の水準まで下げてきたことから、リスク選好に傾きやすい。