日経225先物 36380 +160 (+0.44%)
TOPIX先物 2580.5 +26.5 (+1.03%)
日経225先物(9月限)は前日比160円高の3万6380円で取引を終了。寄り付きは3万6470円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万6415円)を上回り、買い先行で始まった。現物の寄り付き直後には3万6670円まで上げ幅を広げ、週足のボリンジャーバンドの-1σ水準を捉える場面もみられた。その後は利食いにより3万6240円まで上げ幅を縮めたが、押し目買い意欲は強く、前場中盤には再び3万6660円まで買われた。
前引け間際に「岸田文雄首相が9月の自民党総裁選に出馬しない意向を固めた」との報道を受け、政治リスクを嫌ったショートやロング解消の動きが強まり、3万6020円まで売られる場面が見られた。11時半からの会見で岸田首相は正式に不出馬を表明したが、ランチタイムでは下へのバイアスは強まらず、後場は3万6100円処での底堅さが意識された。後場中盤から引けにかけてはショートカバーとみられる動きによりプラスに転じており、3万6400円辺りまで買い戻される場面もあった。
日経225先物は順調なリバウンドにより週足の-1σを捉え、200日移動平均線(3万6790円)が射程に入ってきたが、岸田首相が総裁選不出馬を表明したことで、一時はロング解消の動きが強まりをみせた。海外勢は政治不安を嫌うため、ポジションをいったんニュートラルに近づけたほか、短期的なショートも入ったようだ。ただし、節目の3万6000円接近では底堅さもみられ、7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、ショートに傾けることは避けた形であろう。
CPIの結果でハシゴを外される可能性はあるものの、日経225先物は52週線が位置する3万5870円を週末の終値時点でキープしていれば、目先底を確認した形状になりそうだ。また、200日線水準では強弱感が対立しやすいが、これをクリアしてくる局面では、25日線が位置する3万8000円処を射程に入れたリバウンドに向かいやすくなるとみておきたい。
そのため、オプション権利行使価格の3万5875円から3万6875円辺りのレンジを意識しつつ、200日線を明確に上放れてくる局面では、3万6750円から3万8000円での推移を想定する。
NT倍率は先物中心限月で14.09倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が主導するなか、朝方に14.23倍まで上昇し200日線を上回る場面もみられた。ただし、前場終盤にかけて一時14.04倍まで下げており、25日、75日線を割り込んでいる。14.00倍〜14.20倍の直近のレンジ内での推移であり、明確なトレンドが表れるまではスプレッド狙いのトレードは難しいだろう。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万4213枚、ソシエテジェネラル証券が2万1385枚、SBI証券が7069枚、サスケハナ・ホンコンが4520枚、JPモルガン証券が3679枚、バークレイズ証券が2850枚、野村証券が2755枚、モルガンMUFG証券が2015枚、みずほ証券が1150枚、auカブコム証券が1137枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万3337枚、ソシエテジェネラル証券が2万2224枚、バークレイズ証券が5731枚、JPモルガン証券が5706枚、モルガンMUFG証券が4471枚、ゴールドマン証券が3932枚、サスケハナ・ホンコンが2834枚、ビーオブエー証券が2261枚、みずほ証券が2150枚、BNPパリバ証券が1864枚だった。