14日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比209円高の3万6442円だった。前日の米株大幅高を受けて日経平均は開始早々に450円高と大きく買い進まれた。買い一巡後は3万6500円前後でもみ合う展開となったが、岸田首相が秋の総裁選に出馬しないと一部報道で伝わると、政局不透明感から前引けにかけてマイナス圏へと落ちてしまった。後場は押し目買いで再びプラス圏に戻したが、上値200日移動平均線（3万6956円）が意識されてやや伸びを欠いている。
昨日の米国市場は利下げ期待の高まりからダウ平均は大幅反発した。この日発表された7月の卸売物価指数が事前予想を下回り9月の利下げ観測がにわかに強まった。長期金利が低下したことで恩恵を受けやすいハイテク株が大きく買われ、ナスダック指数はダウ平均の2．5倍近い上昇率を演じている。テスラやエヌビディアといった柱となる銘柄が大幅高となり、一時あった米国株への悲観的なムードはほぼ払拭されている。
さて、東京市場は力強い米国株の戻りを受けて買いが持続する展開に。国内企業の決算も第一四半期が終わったところで最終益が5％以上の増益となっており、日経平均のPERはこの株価水準でも14倍台後半とまだ割安に感じられる域にある。ただ、テクニカル的には上値に200日移動平均線が抵抗線として控えており、目先は買いにくさが出てしまう点は否めないだろう。（ストック・データバンク 編集部）