日経225先物は11時30分時点、前日比70円安の3万6150円(-0.19%)前後で推移。寄り付きは3万6470円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万6415円)を上回り、買い先行で始まった。現物の寄り付き直後には3万6670円まで上げ幅を広げており、週足のボリンジャーバンドの-1σ水準を捉える場面もみられた。その後は利食いの流れから3万6240円まで上げ幅を縮めたが、押し目買い意欲は強く、売り一巡後に再び3万6600円台を回復していた。ただし、前引け間際に「岸田文雄首相は、9月の自民党総裁選に出馬しない意向を固めた」との報道を受けてロング解消の動きが強まり、3万6020円まで売られる場面が見られた。
日経225先物は順調なリバウンドから週足の-1σを捉え、200日移動平均線(3万6790円)が射程に入ってきたなか、岸田首相が総裁選不出馬を表明したことで、ロング解消の動きが強まったようだ。海外勢は政治不安を嫌うため、いったんポジションをニュートラルに近づけた形だろう。ただし、節目の3万6000円接近では底堅さもみられており、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
NT倍率は先物中心限月で14.07倍に低下した。朝方に14.23倍まで上昇し、200日線を上回る場面もみられたが、終盤にかけて一時14.04倍まで下げており、25日、75日線を割り込んできた。ただし、14.00倍〜14.20倍の直近のレンジ内での推移であるため、改めてNTロングに向かわせそうだ。