日経225先物 35070 +830 (+2.42%)
TOPIX先物 2480.0 +72.5 (+3.01%)
日経225先物(9月限)は前日比830円高の3万5070円で取引を終了。寄り付きは3万3430円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万3605円)を下回り、売り先行で始まった。しかし、直後に付けた3万3220円を安値にロングの勢いが強まり、前場中盤にかけてプラス圏を回復。買い一巡後は3万4000円〜3万4500円辺りで保ち合ったが、前場終盤にレンジを大きく上放れ、一時3万5850円まで上げ幅を広げた。後場は3万5200円〜3万5700円辺りでの推移が続き、中盤にかけて3万5820円まで買われたが、前場に付けた高値には届かず、引けにかけては持ち高調整に伴うロングの解消により3万5000円水準に上げ幅を縮めた。
日経225先物は売り一巡後にリバウンドを強め、5日の急落局面で残したチャート上の大陰線を埋めてきた。ただし、週足チャートでは3万5780円辺りで推移する52週移動平均線を上回る場面もみられたものの明確に突破することはできず、同線が心理的な上値抵抗として意識された形である。もっとも、終盤は持ち高調整に伴うロング解消の動きが優勢だったことからも、スキャルピング中心の売買であったことが窺える。
本日は日銀の内田真一副総裁が講演で、「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と述べたと伝わったことをきっかけに、リスク選好の展開となった。円相場が一時1ドル=147円台と円安に振れるなか、先物市場ではロングが強まった。なお、日経225先物は52週線までのリバウンドによって、自律反発としては達成感が意識されそうだ。また、週足のボリンジャーバンドの-2σが3万5300円辺りで推移しており、こちらも抵抗線になりやすい。
一方で、週足の-2σおよび52週線をクリアしてくる局面では、-1σの3万6990円、中心値(13週)の3万8630円処が射程に入ってこよう。国内で追加利上げへの警戒が和らぎ、米国市場が落ち着きを取り戻してくると、ロング優勢の展開となる可能性がある。
NT倍率は先物中心限月で14.14倍に低下した。14.19倍を付ける場面もみられたが、同水準で推移している200日線に上値を抑えられた。その後は内田副総裁の発言を受けて、TOPIX型のインデックス買いが目立つなか、一時13.99倍に低下した。14.00倍〜14.20倍辺りのレンジ推移が続いており、スプレッド狙いのトレードは限られそうだ。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万9787枚、ソシエテジェネラル証券が3万3168枚、バークレイズ証券が7740枚、SBI証券が5966枚、JPモルガン証券が4829枚、モルガンMUFG証券が4737枚、サスケハナ・ホンコンが4251枚、ゴールドマン証券が3412枚、野村証券が3373枚、ビーオブエー証券が2943枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が6万6353枚、ソシエテジェネラル証券が5万5986枚、ゴールドマン証券が1万2321枚、バークレイズ証券が1万0842枚、モルガンMUFG証券が9629枚、JPモルガン証券が7868枚、みずほ証券が5308枚、ビーオブエー証券が4917枚、サスケハナ・ホンコンが4776枚、シティグループ証券が4328枚だった。