株価指数先物【引け後】 セリングクライマックスが意識されてくるか注目

大阪9月限
日経225先物 31380 -4540 (-12.63%)
TOPIX先物 2199.5 -343.0 (-13.49%)

日経225先物(9月限)は前日比4540円安の3万1380円で取引を終了。寄り付きは3万4250円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万4950円)を大きく下回って始まった。現物の取引開始直後には一時3万3240円まで下落幅を広げたが、その後は3万3500円〜3万4000円近辺で推移し、前場終盤には3万4340円と寄り付き水準を上回る場面もみられた。ただし、ランチタイムでは3万4000円水準での攻防が続くなか、後場の取引開始後は再び下へのバイアスが強まる展開となった。2度のサーキットブレーカーが発動される波乱のなか、後場終了間際には一時3万0370円まで下落幅を広げた。

米国景気の後退懸念が高まるなか、為替市場では円相場が一時1ドル=142円台へと円高基調が強まった。台湾加権指数、韓国KOSPI指数が8%を超える下落となるなど、世界の株式市場はリスク回避の動きにある。また、グローベックスの主要な株価指数がマイナス圏で推移するほか、ナスダック100先物の下落率は5%を超えていたこともあり、週明けの米国市場の下落が警戒されている。

日経225先物は3万0370円まで売られたことで、ボリンジャーバンドの-3σ(3万1330円)を割り込む場面もみられた。その後は下落幅を縮めており、ナイトセッションでは一時3万3170円まで戻している。

本日は全面安商状のなか、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]、第一生命ホールディングス <8750> [東証P]など金融セクターでストップ安が目立ったほか、JT <2914> [東証P]が一時ストップ安まで売られており、バリュエーションを無視する形で日本株からの資金流出が加速したようである。しばらくは明確な底入れを確認することになるものの、東証プライムの売買高は40億株を超えており、セリングクライマックスが意識されてきそうである。

また、急落局面においてレバレッジ型ETFへの商いが膨らんでおり、ヘッジ対応のショートの動きが強まった。底入れからリバウンド基調が強まる局面においては、ヘッジ対応のロングの動きが加速することになるため、強い上昇となる可能性はある。値動きの荒い展開を警戒しつつも、週足の-2σ水準である3万4200円辺りのリバウンドが意識されそうである。

NT倍率は先物中心限月で14.26倍に上昇した。一時14.69倍まで切り上がり、7月11日に付けた戻り高値の14.47倍を突破し、3月4日に付けた14.84倍に迫った。全面安商状のなかでメガバンクの下げが目立っていたこともあり、相対的にTOPIX型の弱さにつながったようだ。

なお、日経平均型では東京エレクトロン <8035> [東証P]がストップ安となり、ファーストリテイリング <9983> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]の4社で日経平均株価を約1420円押し下げている。さらに本日は日経平均構成銘柄のすべてが下落している状況であり、この点からもセリングクライマックスによる底入れが期待されてきそうだ。

手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が6万7395枚、ソシエテジェネラル証券が5万9704枚、バークレイズ証券が1万6085枚、SBI証券が1万0508枚、野村証券が1万0095枚、モルガンMUFG証券が9114枚、JPモルガン証券が8280枚、ゴールドマン証券が6833枚、サスケハナ・ホンコンが6151枚、ビーオブエー証券が6102枚だった。

TOPIX先物は、ソシエテジェネラル証券が6万5466枚、ABNクリアリン証券が6万4158枚、バークレイズ証券が2万0931枚、JPモルガン証券が1万6377枚、モルガンMUFG証券が1万3284枚、ゴールドマン証券が1万3121枚、ビーオブエー証券が9760枚、みずほ証券が6188枚、BNPパリバ証券が5479枚、サスケハナ・ホンコンが5189枚だった。