今週の日経平均終値は3万5909円で、前週末比1757円安でした。
今週の日経平均は3週連続で大きく下げて、今年1月の水準まであっという間に逆戻りしてしまいました。史上最高値圏にあったため資金の逃げ足も早く株価は3週間で5000円以上の下げを演じています。今週は日銀の思わぬ「利上げ継続示唆」、それによる「円高加速」、そして米景気懸念による「米株急落」と3重苦に突如として見舞われ市場の風景が一変してしまいました。バラ色に見えたシナリオ(円安・ハイテク景気・米利下げ=ソフトランディング)に狂いが生じ、投資家の市場をみる価値観が大きく揺らいでいます。また、円高転換は円キャリートレードの縮小を意味し、当面の需給構造を変えてしまった可能性もありそうです。週足チャート上では52週移動平均線(3万5951円)辺りで引けており、長期のトレンドは微妙ですがまだ保たれているともいえます。しかし、これだけヒビが入ってしまうと相場の立て直しにも時間がかかるでしょう。米景気がうまくソフトランディングし、順調に利下げが進めば再び持ち直してくるでしょうが、円安局面終了や国内利上げで利益の上ブレはなくなり、7月高値を抜くのは容易でなくなったことは事実でしょう。(ストック・データバンク 編集部)