日経225先物 39230 +740 (+1.92%)
TOPIX先物 2797.0 +46.0 (+1.67%)
日経225先物(9月限)は前日比740円高の3万9230円で取引を終了。寄り付きは3万8050円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8105円)にサヤ寄せする形から、売り優勢で始まった。現物の寄り付き直後には3万7950円まで下落。その後はショートカバーが入って前場中盤には3万8200円を回復し、3万8150円〜3万8250円辺りで保ち合いを継続。前場終盤にはカバーの動きが強まり、3万8400円を回復した。日銀の金融政策決定会合の結果待ちとなるなか、ランチタイムでは3万8350円〜3万8480円処での推移だった。
後場の取引開始後に日銀会合の結果が判明すると、初動はショートが強まり、一時3万8090円まで売られた。ただし、直後にカバーが強まり、中盤にかけて3万8700円を回復。その後は3万8500円〜3万8700円処のレンジで推移したが、終盤にかけて値がさハイテク株の一角が急伸するなかでショートカバーを強め、3万9230円と本日の高値で取引を終えた。
日銀が追加利上げを検討すると伝わり、円相場が1ドル=152円台と円高に振れて推移するなか、朝方の先物市場ではリスクヘッジのショートが先行した形だった。また、米国の時間外取引でマイクロソフト<MSFT>が売られたことや、地政学リスクの高まりもショートに傾かせたようだ。ただし、寄り付き直後に3万7950円まで売られた後は、カバーが優勢だったほか、アク抜けを想定した押し目狙いのロングも入ったとみられる。
日銀会合の結果が判明したのは後場の取引が始まってからだった。結果判明後の急落局面ではアク抜けを狙ったロングが強まったと考えられる。さらに終盤には、「バイデン政権の新たな対中輸出規制で、日韓とオランダは適用が除外される見通し」と報じられると、東京エレクトロン <8035> [東証P]が1社で日経平均株価を200円超押し上げるなど、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が急伸し、先物市場ではヘッジ対応のロングが強まったようだ。
日経225先物は高値引けとなり、25日の下落分を吸収し、75日移動平均線を上回ってきた。自律反発としてはいったん達成感が意識されやすいところだろう。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた米国市場の反応が注目される。マイクロソフトの下落は織り込み済みであり、グローベックスの主要な米株先物は堅調に推移しており、ナスダック100先物の上昇率は1.5%程度で推移している。
なお、為替市場では現在、円相場が1ドル=150円前半まで円高が進行している。151円58銭辺りで推移している200日線を割り込んできたことで、トレンドが強まった面もありそうだ。これを受けて、日経225先物はナイトセッションで一時3万8440円まで売られており、本日の上昇分を帳消しにする形となった。
NT倍率は先物中心限月で14.02倍に上昇した。前場は指数インパクトの大きい値がさ株が弱い値動きとなるなか、一時13.89倍と前日の安値水準まで下げる場面もみられた。その後は、後場終盤からのハイテク株高の影響により、足もとの保ち合いレンジの上限を捉えている。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が4万2063枚、ソシエテジェネラル証券が2万4973枚、サスケハナ・ホンコンが8577枚、バークレイズ証券が5744枚、SBI証券が5069枚、JPモルガン証券が4336枚、野村証券が4023枚、楽天証券が2920枚、モルガンMUFG証券が2318枚、日産証券が1740枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が4万4826枚、ソシエテジェネラル証券が3万2235枚、バークレイズ証券が7680枚、ゴールドマン証券が5629枚、JPモルガン証券が5505枚、モルガンMUFG証券が5044枚、サスケハナ・ホンコンが4848枚、ビーオブエー証券が3327枚、みずほ証券が2719枚、BNPパリバ証券が2187枚だった。