日経225先物 38290 -160 (-0.41%)
TOPIX先物 2746.0 -6.5 (-0.23%)
シカゴ日経平均先物 38330 -120
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
29日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。30日〜31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、様子見ムードが広がった。また、今週はマイクロソフト<MSFT>、メタプラットフォームズ<META>、アップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、インテル<INTC>、ラムリサーチ<LRCX>、クアルコム<QCOM>などのハイテク企業の決算発表が予定されている。決算内容を見極めたい市場参加者は多く、積極的な売買が手控えられるなか、持ち高調整の売りが出やすかった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、消費者サービス、耐久消費財・アパレルが上昇した半面、半導体・同製造装置、銀行、エネルギーが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比120円安の3万8330円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円安の3万8420円で始まり、その後は緩やかなリバウンドをみせ、一時3万8550円まで買われた。買い一巡後は3万8430円〜3万8550円と日中終値を挟んで保ち合ったが、米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、3万8170円まで売られた。売り一巡後はプラス圏を回復する場面もみられたが上値は重く、終盤にかけて3万8350円を挟んだ膠着が続き、3万8290円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まりそうだ。米国同様、国内でも日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの様子見姿勢が強まりそうだ。FOMCでは金利は据え置かれると予想されており、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、9月の利下げに向けたシグナルを発信するとみられている。日銀会合でも金利が据え置かれるとの市場関係者の予想は7割を超えているようであり、次回10月の利上げ予想が多い。
また、米国では30日にマイクロソフトの決算発表が予定されており、その後も連日で大型テック株の決算が控える。東京市場に与える影響は大きいとみられ、これら決算を見極めたいところだろう。そのため、日経225先物は3万8000円処での底堅さは意識されるものの、ボリンジャーバンドの-1σが位置する3万8810円を捉えてくる相場展開は考えにくい。昨日のリバウンドで若干ながらロングが積み上がっているとみられ、ポジションをニュートラルに戻すためのロング解消の動きもありそうだ。
そのほか、ナスダック指数は続伸したが、テスラ<TSLA>が買われた影響が大きい。エヌビディア<NVDA>など半導体株は弱く、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性がある。日経225先物はオプション権利行使価格の3万8250円を中心とした上下の権利行使価格3万8000円から3万8750円処のレンジを想定する。日米金融イベント通過後のアク抜けを期待した押し目狙いのロング対応になろう。
昨日のNT倍率は先物中心限月で13.96倍(前日は13.95倍)に上昇した。一時14.03倍を付けたが、その後は先週末の終値水準での推移となった。引き続き13.90倍〜14.03倍の直近の保ち合いレンジ内での推移であり、スプレッド狙いの動きはみられていない。
29日のVIX指数は16.60(前日は16.39)に上昇した。FOMCを前に大きな動きはなく、前日の終値を挟んでの推移となった。FOMC通過後に低下をみせてくる可能性はありそうだが、方向性としては4月19日に付けた高値21.36辺りが意識される。そのため、20.00を上回ってくる局面があると、やや慎重姿勢が強まる可能性には注意しておく必要があろう。