株価指数先物【寄り前】 6月安値とのボトム形成を意識

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 38170 -950 (-2.42%)
TOPIX先物 2748.0 -45.0 (-1.61%)
シカゴ日経平均先物 38115 -1005
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

24日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。前日の取引終了後に決算を発表したテスラ<TSLA>やアルファベット<GOOG>が大幅安となり、マイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型テック株のほか、エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>など半導体株に売りが広がった。

また、7月のサービス業購買担当者指数(PMI)は2022年3月以来の高水準となったが、製造業PMIが好不況の境目である50を下回ったことで、米国景気の減速懸念が高まったことも売りを誘った。S&P500業種別指数は電気通信サービス、公益事業、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、メディアの下げが目立った。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比1005円安の3万8115円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比70円安の3万9050円で始まり、直後に付けた3万9110円を高値にショート優勢となり、ほどなくして3万9000円を割り込んだ。米国市場の取引開始直後に3万8800円を割り込むと下へのバイアスが強まり、一時3万8090円まで売られ、3万8170円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢で始まりそうだ。米国ではハイテク株主導の下落となるなか、半導体SOX指数の下落率は5%を超えた。レンジを大きく切り下げたことで、ヘッジ対応のショートの強まりが警戒される。日経225先物は支持線として意識されていた75日移動平均線(3万9070円)を下回って始まり、その後の大幅な下げによってボリンジャーバンドの-2σ(3万7920円)が射程に入ってきた。6月半ばに付けた直近安値(3万7920円)とのダブルボトム形成が意識されてきそうだ。

週足では13週、26週線が位置する3万9000円近辺を割り込み、-1σ(3万8110円)水準まで下げてきた。週足は4月半ばの下落局面で-1σが支持線として機能していたこともあり、調整一巡感が意識されやすいところであろう。オーバーシュート気味の下落で3万8000円を割り込んでくる局面はありそうだが、ショートカバーも入りやすいとみておきたい。

ただし、決算発表が本格化するなかで、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られそうだ。日銀の金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控えていることも手掛けづらくさせよう。26日には米金融政策当局者が注視する米個人消費支出(PCE)コア価格指数の発表が予定されており、7月の利下げ観測が強まる可能性がある。円相場が1ドル=153円台と円高が進んでいることも重荷となり、売り一巡後は短期的なリバウンド狙いのロングにとどまりそうだ。

3万8000円での攻防が意識されるなか、オプション権利行使価格の3万7875円から3万8375円辺りのレンジを想定する。3万8000円での底堅さがみられる局面では、3万8000円から3万8500円のレンジになろう。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍に上昇した。朝方は13.92倍まで低下する場面もみられたが、円高進行が重荷となるなか、TOPIX型のインデックス売りの影響が大きかったようだ。本日は値がさハイテク株の下落の影響からNT倍率の低下が見込まれるが、全面安商状のなか、直近の保ち合いレンジ内での推移が続きそうだ。

なお、24日のVIX指数は18.04(前日は14.72)に上昇した。足もとで荒い値動きを続け、200日線が支持線として機能する形で上へのトレンドを強めてきた。方向性としては4月19日に付けた21.36が射程に入ってきており、慎重姿勢が強まりやすいだろう。