株価指数先物【引け後】 日米ともに主要企業の決算に振らされやすい

大阪9月限
日経225先物 39540 +60 (+0.15%)
TOPIX先物 2829.0 +4.5 (+0.15%)

日経225先物(9月限)は前日比60円高の3万9540円で取引を終了。寄り付きは3万9950円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万9950円)にサヤ寄せする形で、買いが先行した。ただし、ナイトセッション同様、節目の4万円接近では上値の重さが意識され、寄り付きを高値に利食いに伴うロング解消や、戻り待ち狙いのショートが優勢となった。前場中盤は3万9700円〜3万9800円辺りでの値動きとなったが、前場終盤にかけて上げ幅を縮め、後場の取引開始直後には一時3万9510円まで軟化した。

指数インパクトの大きいアドバンテスト <6857> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]が日経平均株価を牽引する一方で、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、ファーストリテイリング <9983> [東証P]が重荷となった。また、自民党の茂木敏充幹事長が22日講演で、「日銀は利上げの検討も含め金融政策の正常化方針を打ち出す必要性がある」と語ったと伝わり、金融政策決定会合を来週に控えて、為替市場で円相場が円高に振れていたことも持ち高調整に向かわせたようだ。

日経225先物は4万0100円近辺に位置する25日移動平均線が上値抵抗線として意識されたが、寄り付き時点で3万9950円を付けた後は、4万円処を狙ったロングの動きはみられなかった。反対に前日のナイトセッションの安値水準での攻防となるなか、3万9500円辺りでの底固めが意識されている。

23日の米国市場ではNXPセミコンダクターズ<NXPI>の時間外の下落の影響が警戒されるなか、グローベックスの主要な米株先物はマイナス圏で推移している。また、アルファベット<GOOG>、テスラ<TSLA>、テキサス・インスツルメンツ<TXN>などの決算発表が予定されている。大型テック株やハイテク株の決算内容がネガティブ視されるようだと、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られよう。

そのため、オプション権利行使価格の3万9500円を中心とした75日線近辺の3万9000円から4万円辺りでのレンジ推移が想定されやすい。週足では13週線が3万9190円、26週線が3万8880円辺りに位置しており、目先的には13週線辺りを狙ったショートが入りやすいと考えられる。

NT倍率は先物中心限月で13.97倍と横ばいだった。朝方は指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い先行で始まったこともあり、14.03倍を付ける場面もみられた。ただし、その後は業績の上方修正を発表した日本郵船 <9101> [東証P]が急伸し、他の海運株も買われるなど、相対的にTOPIX型優位の展開となった。なお、取引終了後にニデック<6594> [東証P]が2025年3月期第1四半期(4-6月)決算発表と併せて、25年3月期通期予想を上方修正した。また、1株を2株に分割を発表しており、日経平均型を支えてくる可能性がありそうだ。

手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万2451枚、ソシエテジェネラル証券が1万5745枚、サスケハナ・ホンコンが9129枚、楽天証券が2570枚、バークレイズ証券が2091枚、SBI証券が1826枚、JPモルガン証券が1602枚、日産証券が1134枚、松井証券が945枚、ゴールドマン証券が911枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万9114枚、ソシエテジェネラル証券が1万6072枚、サスケハナ・ホンコンが3688枚、バークレイズ証券が3626枚、モルガンMUFG証券が2873枚、JPモルガン証券が2552枚、ビーオブエー証券が2288枚、ゴールドマン証券が1483枚、みずほ証券が1178枚、野村証券が941枚だった。