日経225先物 40020 -220 (-0.54%)
TOPIX先物 2861.0 -12.0 (-0.41%)
シカゴ日経平均先物 40055 -185
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
18日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。ゴールドマン・サックス・グループ<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>など金融株のほか、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>など、足もとで買いが目立っていた銘柄に持ち高調整の売りが広がった。NYダウは前日まで6日続伸で1900ドル超水準を切り上げており、急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるなか、米新規失業保険申請件数が予想を上回ったことが、投資家心理を冷ます形になった。
また、11月の米大統領選に向けてトランプ前米大統領が勢いを増す一方、バイデン大統領には撤退観測が強まっており、トランプ氏の発言に振らされやすい相場展開を警戒する見方などもあった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、エネルギーが上昇した一方で、銀行、医薬品・バイオテクノロジー、小売が下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比185円安の4万0055円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比80円安の4万0160円で始まり、直後に付けた4万0360円を高値に、4万0180円〜4万0360円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り下げると、一時3万9870円まで売られ、節目の4万円を割り込む場面もみられた。売り一巡後は3万9890円〜4万0160円辺りでのレンジ推移が続き、4万0020円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢で始まることになりそうだ。一時節目の4万円を割り込み、支持線として意識される25日移動平均線(4万円)まで下げたことで、いったんは調整一巡感が意識されやすいだろう。米国では景気敏感株に持ち高調整の動きがみられており、ローテーションが一服していることで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の押し目を拾う動きも入りそうである。
ただし、25日線水準での攻防から同線が上値抵抗線として機能するようだと、13週線が位置する3万9000円辺りまでの下落を想定したショートの動きが強まる可能性はありそうだ。また、昼頃にはトランプ氏が指名受諾演説を行う。演説内容を受けた市場への影響を見極めたいところである。そのため、ランチタイム以降は値動きが荒くなる展開には注意する必要があるだろう。
まずはオプション権利行使価格の4万円を中心とした上下の権利行使価格3万9500円から4万0500円辺りでのレンジを想定する。4万円が支持線となれば4万1000円とのレンジとなり、抵抗線となるようだと3万9000円とのレンジとみておきたい。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍に低下した。一時13.93倍まで下げており、7月2日に付けた直近安値の13.94倍を下回った。これにより、下期入り後のハイテク主導で上昇した部分を打ち消している。米国でローテーションの動きが一服したこともあり、NTショートでのスプレッド狙いも一巡感が意識されやすいと考えられる。ハイテク株の強いリバウンドは期待しづらいが、NTロングを組成する動きが入りやすいだろう。
18日のVIX指数は15.93(前日は14.48)に上昇した。前日に抵抗線として意識されていた75日線および200日線を突破していたが、両線を明確に上放れる形状となった。トランプ氏の発言に左右されやすい相場展開が見込まれるなか、不安心理が高まってきたようである。4月15日の戻り高値19.23辺りを捉えてくるようだと、ロングを手控えさせてきそうだ。