【投資部門別売買動向】海外勢が現先合算で8837億円買い越す一方、個人が一手で売り越す (7月第1週)

●海外勢が現物・先物合算で8837億円買い越す一方、個人が一手で売り越す

東証が11日に発表した7月第1週(1日〜5日)の投資部門別売買動向(現物)によると、米株高や円安を背景にハイテク株、バリュー株ともに幅広く買われ、日経平均株価が前週末比1329円高の4万0912円と大幅続伸し史上最高値を更新したこの週は、海外投資家が2週連続で買い越した。買越額は1836億円と前週の1239億円から増加した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物、日経225マイクロの合計で2週連続の買い越しとなった。買越額は7000億円と前週の4834億円から急拡大し、昨年11月第2週以来およそ8ヵ月ぶりの大きさだった。現物と先物の合算でも2週連続で買い越し、買越額は8837億円と前週の6074億円から拡大した。投資信託は2週ぶりに買い越し、買越額は1032億円だった。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は2週連続で買い越し、買越額は518億円だった。

一方、個人投資家は2週連続で売り越し、売越額は4966億円と前週の4885億円から若干増え3月第3週以来およそ3ヵ月半ぶりの高水準だった。相場の大幅続伸を受け逆張り志向の強い個人の利益確定売りが続いた。

日経平均が史上最高値を更新する中、海外投資家が現物・先物合算で8837億円買い越す一方、個人投資家(現物)がほぼ一手で売り越した。

■投資部門別売買代金差額 (7月1日〜5日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し

海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
7月 ―――
第1週 1,836 518 ▲4,966 [ ▲5,110 143 ] 40,912円 ( +1329 円)
6月 ―――
第4週 1,239 15 ▲4,885 [ ▲3,839 ▲1,046 ] 39,583円 ( +986 円)
第3週 ▲213 ▲1,914 1,899 [ 358 1,541 ] 38,596円 ( -218 円)
第2週 ▲2,494 1,562 853 [ ▲231 1,085 ] 38,814円 ( +130 円)
第1週 ▲1,986 ▲1,304 2,861 [ 354 2,507 ] 38,683円 ( +196 円)
5月 ―――
第5週 ▲1,126 ▲1,676 ▲887 [ ▲1,394 506 ] 38,487円 ( -158 円)
第4週 ▲1,139 ▲145 816 [ ▲711 1,527 ] 38,646円 ( -141 円)
第3週 383 472 ▲1,204 [ ▲1,964 759 ] 38,787円 ( +558 円)
第2週 2,636 89 ▲406 [ ▲1,121 714 ] 38,229円 ( -6 円)
第1週 1,745 247 ▲2,741 [ ▲2,537 ▲203 ] 38,236円 ( +301 円)
4月 ―――
第4週 2,159 1,666 ▲1,873 [ ▲1,468 ▲405 ] 37,934円 ( +866 円)
第3週 ▲5,924 ▲52 9,085 [ 4,507 4,578 ] 37,068円 ( -2455 円)
第2週 5,955 366 ▲2,053 [ ▲2,669 615 ] 39,523円 ( +531 円)
第1週 11,821 ▲7,887 6,347 [ 2,057 4,290 ] 38,992円 ( -1377 円)
3月 ―――
第4週 ▲2,126 ▲5,555 4,438 [ 2,823 1,614 ] 40,369円 ( -518 円)
第3週 960 ▲722 ▲8,726 [ ▲6,993 ▲1,733 ] 40,888円 ( +2180 円)
第2週 ▲875 ▲6,851 4,942 [ 2,364 2,577 ] 38,707円 ( -981 円)
第1週 1,763 ▲6,865 3,274 [ ▲513 3,787 ] 39,688円 ( -221 円)

※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。