株価指数先物【引け後】 SQに向けてヘッジ対応の動きが活発化

大阪9月限
日経225先物 41940 +320 (+0.76%)
TOPIX先物 2915.5 +19.0 (+0.65%)

日経225先物(9月限)は前日比320円高の4万1940円で取引を終了。寄り付きは4万1520円と、シカゴ日経平均先物の清算値(4万1515円)にサヤ寄せする形で、やや売りが先行して始まった。現物の寄り付き時に4万1440円まで売られたが、売り一巡後は前場中盤にかけてロング優勢となりプラス圏を回復し、4万1760円まで上げ幅を広げた。ETF決算に絡んだ需給要因による影響が意識されるなか、前場終盤にかけて軟化し、後場の取引開始時には4万1520円まで売られた。ただし、再びロングが勢いを増し、中盤に前場に付けた高値を捉えると、終盤にかけて上へのバイアスが強まり4万1960円まで買われた。

日経225先物は朝方に4万1440円まで下げたものの、その後はボリンジャーバンドの+2σ(4万1580円)を上回って推移し、後場一段高で4万2000円に接近する動きとなった。前引けにかけて上げ幅を縮めていたこともあり、急ピッチの上昇に対する過熱感や、ETF決算に絡んだ需給の影響も警戒されて膠着感が強まる展開が意識された。しかし、後場の取引開始後にロングの動きが強まっており、買い遅れたファンドとみられる資金の流入が観測された。TOPIX先物も後場に入り上へのバイアスを強めており、ETF決算に伴う分配金捻出のための売り需要を吸収した形となった。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり数が全体の6割近くを占めていたものの、東京海上ホールディングス <8766> [東証P]、FPパートナー <7388> [東証P]、MS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> [東証P]、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]などの保険、銀行といった金融セクターが買われ、TOPIXを牽引した。

日経平均株価はファーストリテイリング <9983> [東証P]、東京エレクトロン <8035> 、リクルートホールディングス <6098> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさ株が牽引する格好となった。

ETF決算に絡んだ需給イベントが通過し、今後は週末のオプションSQに向けたリバランスの動きなどが注目されよう。日経225先物が急ピッチの上昇を継続するなか、買い遅れているファンドの資金流入が継続するだろう。SQに向けてはヘッジ対応の動きも活発化してくる可能性がある。過熱感は警戒されるものの、ヘッジが新たなヘッジにつながる形で上へのバイアスが強まる展開を意識しておきたいところだ。

日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σが支持線として機能していたが、ナイトセッションでは4万0920円辺りまで上昇してきた。+3σは4万3040円辺りまで拡大しており、ショートは仕掛けづらい。過熱感を警戒しつつも、押し目狙いのスタンスとなろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.38倍に上昇した。後場の日経平均型のインデックス買いが入った場面では一時14.41倍まで上げた。ETF決算に絡んだ需給面の影響を通過したことで、NTロングの巻き戻しからNTショートに振れやすくなるだろう。ただし、26週移動平均線が14.29倍辺りに位置しており、同線での底堅さがみられるようだと、NTロングに向かいそうだ。3月に付けた14.84倍が次第に意識されてくる展開も意識しておきたい。

手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0805枚、ソシエテジェネラル証券が1万8145枚、サスケハナ・ホンコンが6201枚、バークレイズ証券が3324枚、JPモルガン証券が2821枚、SBI証券が2466枚、楽天証券が2080枚、野村証券が2077枚、ゴールドマン証券が2015枚、モルガンMUFG証券が1928枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万3845枚、ソシエテジェネラル証券が2万9907枚、モルガンMUFG証券が1万3487枚、バークレイズ証券が7488枚、ゴールドマン証券が5699枚、サスケハナ・ホンコンが4983枚、JPモルガン証券が4610枚、野村証券が4447枚、ビーオブエー証券が3591枚、みずほ証券が1973枚だった。