株価指数先物【引け後】 SQに向けてヘッジ対応のロングが強まる可能性も

大阪9月限
日経225先物 41620 +770 (+1.88%)
TOPIX先物 2896.5 +23.5 (+0.81%)

日経225先物(9月限)は前日比770円高の4万1620円で取引を終了。寄り付きは4万0940円と、シカゴ日経平均先物の清算値(4万0910円)を上回り、買いが先行して始まった。寄り付きを安値に上へのバイアスが強まり、前場中盤にかけて4万1250円まで買われた。買い一巡後に4万1070円辺りまで上げ幅を縮めたが、前場終盤にかけて再びロングの勢いが強まり、前引け時には4万1400円まで上げ幅を広げた。ランチタイムで4万1500円に乗せ、後場もロング優勢の流れのなか、中盤にかけて一時4万1790円まで買われる場面もみられた。

米国市場の流れを引き継ぐ形から、指数インパクトの大きい値がさ株が牽引する相場展開となり、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ファーストリテイリング <9983> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]などが日経平均株価を押し上げた。これにより、日経225先物は寄り付き後ほどなくしてボリンジャーバンドの+2σを上回り、後場中盤にかけて+3σに迫る動きとなった。

一方で、明日にパッシブ型ETF(上場投資信託)の決算を迎えるなか、分配金捻出のため、現物株と先物市場にポジション解消の売りが予想されている。そのため、相対的にTOPIX型の弱さが目立っていた。この影響から、NT倍率は先物中心限月で14.36倍に上昇した。寄り付きの14.29倍を安値に上げ幅を広げ、約3カ月ぶりの水準に上昇している。ETF決算に絡んだ思惑的な動きもあったとみられるが、前日の上昇で75日移動平均線を突破し、本日は14.29倍辺りで推移する26週線を上抜けてきた。

明日はTOPIX型の売り需要の影響からNT倍率の上昇が見込まれるものの、織り込まれている面はありそうだ。また、週末にはオプションSQを控えている。足もとの急ピッチの上昇が続くなか、本日はイレギュラー的な上昇との見方があるものの、ヘッジ対応の動きが一段と強まる可能性もありそうだ。ボリンジャーバンドの+3σに接近するなかで過熱感は警戒されやすいところではあるが、短期的なショートにとどめておきたいところだろう。なお、週足の+2σは4万1180円、+3σが4万2330円に切り上がってきている。4万2000円乗せでも、過熱感はそれ程強まらないと考えられる。

手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万9872枚、ソシエテジェネラル証券が2万3269枚、サスケハナ・ホンコンが7998枚、JPモルガン証券が5545枚、バークレイズ証券が4515枚、SBI証券が3047枚、モルガンMUFG証券が2232枚、日産証券が2050枚、ゴールドマン証券が1842枚、野村証券が1810枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万3510枚、ソシエテジェネラル証券が2万8256枚、モルガンMUFG証券が1万0016枚、サスケハナ・ホンコンが6611枚、バークレイズ証券が6393枚、ゴールドマン証券が6353枚、JPモルガン証券が3292枚、ビーオブエー証券が2649枚、野村証券が2120枚、シティグループ証券が1344枚だった。