株価指数先物【引け後】 エントリータイミングを引き上げてくる展開も

大阪9月限
日経225先物 40890 +290 (+0.71%)
TOPIX先物 2894.5 +20.0 (+0.69%)

日経225先物(9月限)は前日比290円高の4万0890円で取引を終了。寄り付きは4万0700円と、シカゴ日経平均先物の清算値(4万0660円)にサヤ寄せする形で買いが先行した。現物の寄り付き後ほどなくして4万0870円まで上げ幅を拡大。買い一巡後は利食いが優勢となり、前場終盤にかけて軟化すると一時4万0610円まで上げ幅を縮めた。ただし、下値を売り込む流れにはならず、その後は4万0700円を挟んだ狭いレンジでの推移が続いた。

このところ後場に日経平均型のインデックス買いが目立っていたが、本日も後場の取引に入るとロングの動きが強まり、朝方に付けた高値を突破すると、終盤にかけて4万0980円まで上げ幅を広げる場面も見られた。

日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から買いが先行し、その後利食いに押される場面もみられたが、後場に入り上へのバイアスが強まる流れとなった。米国が休みに入ったことからインデックス買いは一服するかに思えたが、本日も後場に入り断続的に流入していた。この影響からソフトバンクグループ <9984> [東証P]が一段高でITバブル時の2000年2月に付けた上場来高値を更新するなど、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均株価を押し上げた。

日経225先物は、上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σと+3σによるレンジ内での推移となった。ナイトセッションで+2σが4万0670円、+3σは4万1430円辺りに上昇しており、バンドに沿ったトレンドを継続している状況のなかでは、過熱感からのショートも入れづらいだろう。反対に3月22日に付けた4万0870円水準で底堅さが意識されてくると、ロングのエントリータイミングを引き上げてくる展開もありそうだ。

明日は米国市場が独立記念日の祝日で休場になるため、トレンドは出にくいと考えられる。週末の米雇用統計の発表を控えるなかで、持ち高調整に伴うロングの解消が意識されやすいだろう。ただし、強気のセンチメントでロングに大きく傾いている需給状況ではなく、実需の買いからこれといった調整を挟まずに日経平均株価は最高値を更新してきた。そのため、買い遅れているファンドによる資金流入が一段と強まる可能性はありそうだ。+2σ水準までの調整があるようだと、押し目待ち狙いのロング対応となろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.12倍と横ばいだった。前日に一時、200日移動平均線を突破する場面もみられており、NTショートの巻き戻しが一巡した形であろう。ただし、25日線が位置する14.07倍辺りが支持線として意識されており、同線が支持線として機能するようだと、あらためて200日線突破を狙ったNTロングに向かいそうである。

手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万5662枚、ソシエテジェネラル証券が1万5377枚、サスケハナ・ホンコンが6241枚、JPモルガン証券が3865枚、野村証券が2686枚、バークレイズ証券が2419枚、大和証券が2313枚、SBI証券が1953枚、ビーオブエー証券が1843枚、楽天証券が1242枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万1138枚、ソシエテジェネラル証券が1万7171枚、バークレイズ証券が4639枚、サスケハナ・ホンコンが4012枚、JPモルガン証券が3661枚、モルガンMUFG証券が3043枚、ゴールドマン証券が2764枚、みずほ証券が1889枚、野村証券が1211枚、BNPパリバ証券が1206枚だった。