日経225先物 40240 +130 (+0.32%)
TOPIX先物 2858.5 +1.0 (+0.03%)
シカゴ日経平均先物 40260 +150
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
2日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が欧州中央銀行(ECB)主催のイベントで、インフレ抑制に進展があったとの見解を示した。これを受けて米長期金利の上昇が一服したことが材料視され、アマゾン・ドット・コム<AMZN>やアップル<AAPL>など大型テック株の一角が買われた。また、テスラ<TSLA>が、4-6月期の販売台数が予想ほど悪化しなかったことが好感されて10%を超える上昇となったことが安心感につながった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、銀行、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、医薬品・バイオテクノロジー、電気通信サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比150円高の4万0260円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比80円安の4万0030円で始まり、その後も利食いに伴うロング解消が続き、一時3万9850円まで下げ幅を広げた。ただし、売り一巡後は緩やかなリバウンドをみせ、米国市場の取引開始後ほどなくして4万円を回復しプラスに転じた。終盤にかけてロングが強まる形で上げ幅を広げて4万0280円まで買われ、4万0240円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国市場ではエヌビディア<NVDA>は下落したものの、アームホールディングス<ARM>が3%近く上昇しほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>、マイクロン・テクノロジー<MU>、クアルコム<QCOM>などが買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。
また、ファーストリテイリング <9983> [東証P]が昨夕発表した、ユニクロの6月の国内既存店売上高は前年同月比14.9%増だった。これを手掛かりとした物色も見込まれ、日経平均型優位の展開が意識されよう。
日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σを挟んだ+1σと+3σのレンジでの値動きをみせている。+2σは4万0070円辺りまで上昇してきており、同水準を支持線とした+3σ(4万0640円)とのレンジになりそうだ。週足の+2σは4万0220円、+3σは4万0990円辺りに位置している。週足の+2σ水準では強弱感が対立しやすいとみられるため、オプション権利行使価格の4万0125円から4万0375円のレンジを想定する。4万0250円処の底堅さが意識される局面では、4万0250円から4万0500円へレンジを引き上げる。
ただし、米国は4日が独立記念日で休場であるほか、3日は短縮取引になり、海外勢のフローは限られる可能性がある。そのため、買い一巡後は次第に膠着感が強まる展開を想定しておく必要がありそうだ。一方で、祝日を前に先回り的にインデックス買いを入れてくるようだと、ショートカバーを交えた強い相場となる可能性がある。
2日のVIX指数は12.03(前日は12.22)に低下した。一時11.85まで下げ、5月下旬以来の水準に低下してきた。5月23日には11.52まで下げる場面があったが、同水準を下回ってくると、一段とリスク選好に向かいやすい需給状況になりそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.03倍と横ばいだった。前場はTOPIX型優位のなかで一時13.94倍に低下したが、後場に入ると日経平均型のインデックス買いが引けにかけて断続的に入り、14倍台を回復して終えている。本日も指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引する可能性があり、25日移動平均線が位置する14.06倍を捉えてくるかが注目される。同線を上回ってくると、NTショートの巻き戻しが強まる展開となろう。