<マ-ケット日報> 2024年7月2日

2日の市場は日経平均が大幅に3日続伸。終値は前日比443円高の4万74円で3月29日以来約3カ月ぶりの大台回復となった。序盤は長期金利の上昇を嫌気して170円ほど下げる場面があったが、売り一巡後から押し目買いが積極化し10時頃にはプラス圏へ。最近人気のバリュー株への買いが旺盛で、さらに円安に刺激された先物買いも入って後場には500円近い値上がりへと転じていった。長期金利上昇を材料として銀行、保険株が相次ぎ年初来高値を更新している。

昨日の米国市場は選挙結果を受けたフランス政治情勢への過度な懸念が後退してダウ平均は反発した。30日に実施された仏下院選挙は極右・国民連合が勝利したものの想定内に収まったことで、財政悪化につながる政策が強行される懸念が後退。フランス株が上昇してひとまず安心感が広がった。一方、注目の経済指標であるISM製造業景況感指数が事前予想を割り込み上値を圧迫。トランプ勝利によるインフレを警戒して長期金利が上昇したことも多少は響いたようである。

さて、東京市場はバリュー株が主導する形で本日もしっかりと水準訂正を継続。トピックスは1990年1月以来の高値となり、過去最高値(2886)更新が完全に視野に入っている。円安も勢いが止まらず1ドル=161円台後半へ。日米金利差は3%以上もあり依然としてドルを持たないリスクの方が勝っている。日本は金利上昇下の円安でその恩恵を受ける資産に資金が集中しつつある。(ストック・データバンク 編集部)