株価指数先物【引け後】 後場は膠着も、前日の下落分を埋める

大阪9月限
日経225先物 39620 +210 (+0.53%)
TOPIX先物 2816.0 +22.5 (+0.80%)

日経225先物(9月限)は前日比210円高の3万9620円で取引を終了。寄り付きは3万9570円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万9570円)にサヤ寄せする形から、買いが先行して始まった。現物の寄り付き直後に付けた3万9530円を安値に上へのバイアスが強まり、前場中盤には3万9800円まで買われる場面もみられた。ただし、前場終盤にかけてやや上げ幅を縮め、ランチタイムでは3万9600円〜3万9700円辺りの保ち合いで推移。後場中盤にレンジを下放れると、3万9480円まで上げ幅を縮めたが、終盤のショートカバーとみられる動きにより、前日の下落分を埋める形で取引を終えた。

日経225先物は、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]、レーザーテック <6920> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均株価を牽引するなか、ロング優勢の展開となった。チャート上では前日の陰線分を埋めてきたことで、ショートカバーを誘い込む格好となった。

また、為替市場では円安が進行するなか、介入への思惑から長期金利が上昇し、金融株などの強さも目立っていた。ただし、主力大型株中心の資金流入であり、東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めていた。日経225先物は買い一巡後はボリンジャーバンドの+2σ(3万9590円)を挟み膠着状態に入ったものの、若干ながら+2σを上回って終えた。

28日の米国で米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を考慮する上で重視する5月の個人消費支出(PCEデフレーター)の発表を控えているため、結果を見極めたいとする模様眺めムードのなかで、積極的にポジションを傾けているとは考えづらい。そのなかでも+2σを上回り、前日の下落部分を埋める動きとなったことは、センチメントを明るくさせよう。

バンドは拡大傾向をみせており、ナイトセッションで+2σは3万9680円、+3σは4万0110円辺りに上昇してきている。利食いを交えながらもバンドに沿ったリバウンドが意識されてくるとみられ、今後は4万円の大台回復を狙ったロングが強まる展開が期待されてきそうだ。米国の経済指標の結果を受けた米国市場の動向次第の面はあるが、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.06倍に低下した。値がさハイテク株主導で日経平均型優位の展開を想定していたが、為替市場で円安が進行し、介入への思惑から金利が上昇しており、金融セクターへの物色も目立つなか、相対的にTOPIX型優位の展開となった。25日移動平均線(14.06倍)辺りでの攻防であるが、同水準で底堅さがみられるようだと、NTロングを組成する動きに向かわせそうだ。

手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万7784枚、ソシエテジェネラル証券が1万7429枚、サスケハナ・ホンコンが6768枚、日産証券が3097枚、バークレイズ証券が2477枚、JPモルガン証券が2435枚、SBI証券が2101枚、松井証券が1344枚、楽天証券が1261枚、ゴールドマン証券が1090枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万9629枚、ソシエテジェネラル証券が2万2047枚、バークレイズ証券が7354枚、ゴールドマン証券が6644枚、JPモルガン証券が5359枚、モルガンMUFG証券が5327枚、サスケハナ・ホンコンが4976枚、ビーオブエー証券が2210枚、シティグループ証券が2202枚、野村証券が1380枚だった。