日経225先物 39420 -200 (-0.50%)
TOPIX先物 2795.5 -1.0 (-0.03%)
シカゴ日経平均先物 39415 -205
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
26日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。円相場が一時1ドル=160円80銭台に乗せる円安が進行するなか、米債券市場で長期金利が上昇し、NYダウは一時200ドルほど下落する場面も見られた。その後、アナリストによる目標株価の引き上げが伝わったアマゾン・ドット・コム<AMZN>が買われ、NYダウを支える形となった。アマゾンは4%近い上昇で最高値を更新し、時価総額は2兆ドルを超えた。そのほか、アナリストが投資判断を引き上げたアップル<AAPL>も買われ、NYダウはプラスに転じた。利食いに押されていたエヌビディア<NVDA>は終了間際に上昇に転じた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、小売、運輸が上昇した一方で、商業サービス・用品、保険、エネルギーが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比205円安の3万9415円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万9640円で始まり、3万9690円まで買われた。買い一巡後はほどなくして下落に転じ、米国市場の取引開始直後には3万9350円まで売られた。中盤にかけて3万9560円まで下落幅を縮める場面もみられたが上値は重く、終盤には3万9330円まで売られ、3万9330円〜3万9480円辺りのレンジで推移し、3万9420円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。前日に一時3万9790円まで急伸し、一気にボリンジャーバンドの+3σ水準まで買われていたこともあり、過熱が警戒されやすいなかでの一服といった形になりそうだ。
米国市場では米長期金利の上昇が重荷となったが、背景にあるのが1986年以来の円安であり、神田真人財務官による市場を牽制する発言にもかかわらず、円安に歯止めがかからなかった。週末に米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を考慮する上で重視する5月の個人消費支出(PCEデフレーター)の発表を控えており、これを見極めたいムードもあっただろう。
また、取引終了後に3-5月(第3四半期)決算を発表したマイクロン・テクノロジー<MU>だが、一株利益は市場予想を上回ったものの、6-8月(第4四半期)の業績見通しが期待に届かず、時間外取引では6%を超える下落で推移しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうだ。
日経225先物は過熱を冷ます形での調整との見方となるが、+2σ(3万9480円)水準で底堅さがみられるかが注目される。同水準を下回って推移するようだと、週足の+1σ(3万9160円)辺りまでの調整がありそうだ。ただし、4月半ば以降の保ち合いレンジを上放れ、シグナルが好転してきたことから、スタンスとしては押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
レンジとしては+2σを挟んだ攻防から、オプション権利行使価格の3万8500円を中心とした上下の権利行使価格3万9250円から3万9750円を想定する。
26日のVIX指数は12.55(前日は12.84)に低下した。25日移動平均線(12.81)水準で始まり、一時13.24まで上昇する場面も見られたが、その後の低下で同線を下回って終えている。マイクロンが下落した影響からショートに振れやすい面はあろうが、短期的なトレードとし、積極的にショートに傾けるポジションは控えておきたいところだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.16倍に上昇した。14.10倍で始まり、その後14.08倍に低下する場面もあったが、25日線(14.06倍)が支持線として機能する形で切り返しており、200日線(14.13倍)を上回って終えた。本日はNTロングの巻き戻しが優勢になりそうだが、25日線に接近する局面では押し目でのNTロングに向かわせそうだ。