アジア株は下落 上海株は4カ月ぶり安値、元安歯止めかからず 元中心レートが7カ月ぶりに7.12元台乗せる

アジア株は下落 上海株は4カ月ぶり安値、元安歯止めかからず 元中心レートが7カ月ぶりに7.12元台乗せる

東京時間11:10現在
香港ハンセン指数 17878.08(-150.44 -0.83%)
中国上海総合指数 2971.66(-26.83 -0.89%)
台湾加権指数 22948.68(-304.71 -1.31%)
韓国総合株価指数 2759.50(-24.76 -0.89%)
豪ASX200指数 7751.40(-44.58 -0.57%)

アジア株は総じて下落。先週末に発表された米国の6月製造業PMIが予想外に上昇したことから、米国の年内利下げ回数が1回にとどまる可能性が高まった。予想下回る米CPIやPPIを受け、米国の利下げ回数がFRBが想定しているよりも増えるとの期待が高まっていたが、好調なPMIを受け期待が後退した。

香港株は3営業日続落、1万8000ポイントの大台を割り込んでいる。香港は金融政策を米国に連動させているため、米国の利下げが年1回だけとなれば、香港の基準金利引き下げも年1回だけになる。不動産やハイテク、旅行、アパレル、カジノ、医療品など幅広い銘柄が下落している。

上海株は4営業日続落、4カ月ぶり安値をつけている。元安進行が懸念されている。中国人民銀行は24日、元の中心レートを1ドル=7.1201元に設定した。昨年11月以来となる7.12元の大台に乗せた。オフショア人民元、オンショア人民元ともに対ドルで昨年11月以来の安値を更新している。長引く不動産不況、元安進行、米国欧州カナダなど西側諸国との関係悪化と、懸念材料しかなく投資家は悲観的になっている。

保利置業集団や北京万通新発展集団、中国国際貿易中心、金地集団、中国企業、新城控股集団、新湖中宝など不動産株の下げが目立つ。消費財や生活必需品のほか、素材、エネルギー、医療品も総じて下落している。

台湾株は大幅下落、米エヌビディア株の下げをきっかけに調整売りに押されている。台湾株は先週、史上最高値を更新していた。TSMCは2.1%安。
26日にエヌビディアの株主総会が予定されており、内容次第では台湾株はさらに上昇する可能性も。