24日の株式相場見通し=強弱観対立、円安進行も上値重い

24日の東京株式市場は強弱観対立のなか、日経平均株価は前週末終値を挟んでやや弱含みで推移しそうだ。前週末の欧州株市場はドイツやフランスなど主要国の株価指数が総じて軟調に推移した。企業の景況感が悪化傾向を示すなか、極右台頭に伴う政局不安や経済減速への警戒感が買いを手控えさせた。また、米国株市場では方向感の見えにくい動きでNYダウとナスダック総合株価指数が狭いゾーンでプラス圏とマイナス圏を往来する展開となり、前者はわずかに高く引けたものの、後者は小幅マイナス圏で着地している。この日に発表された6月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値はサービス業、製造業ともに市場予想を上回る水準で投資家心理を改善させ、消費関連株は買いが優勢となる銘柄が目立った。一方、画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア<NVDA>が3%超の下落を示し、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続落するなどハイテクセクターが軟調な地合いとなっている。東京市場では前週末に日経平均が小幅反落し、週間では200円強水準を切り下げた。きょうは外国株市場で1ドル=160円を視界に入れる円安が進んでおり、ハイテクや自動車株には追い風となりやすいが、過度な円安是正に向けた日銀の金融政策転換に対する警戒感も拭えず、上値は重そうだ。朝方に開示される日銀金融政策決定会合の主な意見(6月開催分)の内容が注目されるほか、取引時間中は為替動向や米株価指数先物の値動きに左右されそうだ。

21日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比15ドル57セント高の3万9150ドル33セントと小幅ながら4日続伸。ナスダック総合株価指数は同32.226ポイント安の1万7689.361だった。

日程面では、きょうは日銀金融政策決定会合(6月13〜14日開催分)の主な意見。5月の白物家電出荷額、5月の全国百貨店売上高など。海外では6月の独Ifo企業景況感指数など。