21日の市場は日経平均が4日ぶりに小反落。終値は前日比36円安の3万8596円だった。前日の米株高や1ドル=159円台(一時)に進んだ円安を好感して取引序盤は160円高と上値を伸ばしていたが、前引け辺りから米ハイテク株が安かった影響で日経平均採用の値ガサ株や半導体関連株などが売られ、後場にはあっさりとマイナス圏へ落ちてしまった。この日も外国人短期筋の先物売買に振り回される展開で内容は薄い相場といえそうだ。
昨日の米国市場は利下げ観測の強まりからダウ平均は大幅に3日続伸した。この日発表された週間の新規失業保険申請件数が事前予想を上回り、さらに5月の住宅着工件数も予想を下回り景気の減速が意識された。年内利下げが有力との見方から株式を買う動きが強まった。また、半導体・ハイテク株に比べて出遅れ感のあった銘柄にも幅広く買いが入りダウ平均を押し上げている。一方、一部半導体株の下げでナスダック指数は8日ぶりに小反落している。
さて、東京市場は基本的に方向感に乏しく先物中心の上下動となっている。インフレ抑制に時間を要するという米FRB高官の発言が飛び込み日本時間で円安が加速したが、その後は介入警戒感もあって円安は止まっている。日経平均はザラバで25日移動平均線(2万8713円)を超えていたが、今週はここが上値抵抗線とっているようで終値ではなかなか超えられずにいる。(ストック・データバンク 編集部)