21日の東京外国為替市場のドル円相場は、午後3時時点で1ドル=158円93銭前後と前日の午後5時時点に比べて65銭程度のドル高・円安となっている。
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が20日に「物価上昇率が米連邦準備理事会(FRB)のインフレ目標である2%に落ち着くまで1〜2年かかる可能性がある」と発言したことなどを背景に、同日の米長期金利が上昇したことから日米金利差の拡大を意識したドル買い・円売りが先行した。また、米財務省が外国為替政策報告書で為替操作をしていないか注視する「監視リスト」に日本を加えたことで、日本政府・日銀が円買い介入をしにくくなるとの思惑が出たことも円売りを促したもよう。仲値(午前9時55分頃に決まる金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレート)に向けては実需筋とみられるドル買い・円売りが活発化し、ドル円相場は一時159円12銭と約2カ月ぶりのドル高・円安水準をつけた。ただ、その後は週末による持ち高調整の動きなどから上値が抑えられ、午後2時00分過ぎには158円82銭まで伸び悩む場面があった。
ユーロは対ドルで1ユーロ=1.0718ドル前後と前日の午後5時時点に比べて0.0006ドル程度のユーロ安・ドル高。対円では1ユーロ=170円36銭前後と同60銭強のユーロ高・円安で推移している。