20日の株式相場見通し=反落か、手掛かり材料難も欧州株安が重荷

20日の東京株式市場は様子見ムードのなかも主力株中心に下値を試す展開か。日経平均株価は3日ぶりに反落し、3万8000円台半ばから前半で売り物をこなす地合いとなりそうだ。前日は米国株市場がジューンティーンス(奴隷解放記念日)の祝日で休場だったことから、手掛かり材料に事欠く状況にあるが、ここ政局不安や景気先行き不安の漂う欧州主要国の株価指数が総じて軟調に推移し、東京市場でもこれが向かい風として意識されやすい。前日の欧州市場は独DAXが0.4%安、仏CAC40が0.8%安といずれも1%に届かない下げだったものの、終始軟調な推移となった。フランスで今月末に行われる国民議会選挙で極右勢力の伸長を警戒する動きが依然として拭えない。また、この日はEUの執行機関である欧州委員会が、過剰な財政赤字を是正する手続きの対象国にフランスやイタリアなど7カ国を挙げ、これがネガティブに捉えられた面もある。東京市場では、前日に半導体セクターの主力株がエヌビディア<NVDA>をはじめとする米半導体株高に追随できず、売りに押される銘柄が目立った。信用買い残が膨らむなか、株式需給悪が上値を押さえる要因となっており、きょうも半導体関連株の値動きが投資家のセンチメントを左右する可能性がある。一方、外国為替市場では1ドル=158円台に入る円安方向に振れていることで、これは半導体セクターなど輸出株やインバウンド関連などを中心に株価の下支え材料となることが予想される。

日程面では、きょうは東京都知事選が告示される(投開票は7月7日)。このほか、5月の主要コンビニエンスストア売上高、5年物国債の入札など。海外では、6月の中国最優遇貸出金利、5月の米住宅着工・許可件数、週間の米新規失業保険申請件数、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数など。また、インドネシア中銀、スイス中銀、ノルウェー中銀などが政策金利を発表する。