<マーケット日報> 2024年6月19日

19日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比88円高の3万8570円だった。昨日の米ハイテク株高を支えに買いが先行。日経平均は開始20分ほどで300円を超える上げを演じた。ところが25日移動平均線(3万8732円)を超えると戻り売りが増えるようで相場は徐々に失速。後場に入ると上げ幅を一気に縮めて一時はマイナス圏にまで落ちてしまった。今晩の米国市場が奴隷解放記念日のため休場とあって、短期筋の買いだけで後は様子見となってしまったようだ。

昨日の米国市場は利下げ期待などからダウ平均は小幅続伸した。この日発表した5月の小売売上高が事前予想を下回る伸びとなった。4月分が下方修正されたこともあり消費の鈍化が意識されてしまった。最近は経済指標の軟化が目立ってきており株式市場の圧迫要因となっていたが、この日は反対に9月の利下げを支持するとの見方になり、長期金利の低下もあって買いにつながったようだ。ハイテク株人気も続きナスダック指数は半年ぶりの7連騰を記録している。

さて、東京市場は米株高、円安トレンド維持という追い風が吹きながらも思ったより上値を伸ばせない1日となった。日経平均の今期予想PERは16倍で米国に比べ割り安感はあるものの、今期最終減益予想となっている点が彼我の成長力の差として相場に反映されているところがある。日経平均の75日移動平均線が下向きに転じてしまったこともモメンタムの低下を如実に表しているようだ。(ストック・データバンク 編集部)