東京株式(大引け)=88円高、続伸も買い一巡後は上値の重さが露呈

19日の東京株式市場は大型株中心に買い戻される動きが続き、日経平均株価は続伸。しかし、途中はマイナス圏に沈む場面もあるなど上値の重い地合いだった。

大引けの日経平均株価は前営業日比88円65銭高の3万8570円76銭と続伸。プライム市場の売買高概算は13億6219万株、売買代金概算は3兆3474億円。値上がり銘柄数は1028、対して値下がり銘柄数は573、変わらずは44銘柄だった。

きょうの東京市場はリスク選好ムードのなか始まり、朝方は半導体関連株などが買われ、日経平均は上値指向をみせたが、その後は同関連株に値を崩す銘柄が相次ぎ全体指数もマイナス圏に沈む場面があった。前日は欧州株市場で主要国の株価が総じて高かったほか、米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに小幅ながら上昇した。これを受け東京市場でもセンチメントが改善、幅広い銘柄に買いを誘導したが、買い一巡後は戻り売り圧力が表面化した。きょうの米国株市場は奴隷解放記念日の祝日に伴う休場となることで、海外投資家の参戦が限定的となり、市場エネルギーの減少も上値を重くしている。今週末に5月の全国消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、内需株への積極的な買いも入りにくかった。

個別では、ソフトバンクグループ<9984>が商いを伴い堅調、三菱重工業<7011>も物色人気を集めた。アドバンテスト<6857>が値を上げ、日立製作所<6501>も買われた。トヨタ自動車<7203>が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>など銀行株も頑強だった。藤田観光<9722>は前日のストップ高に続く急騰、三菱自動車工業<7211>も活況高となった。ユニチカ<3103>が商いを膨らませ急動意、アシックス<7936>も値を飛ばした。

半面、売買代金トップとなったディスコ<6146>が下落、売買代金2位のレーザーテック<6920>も冴えない。東京エレクトロン<8035>、ソシオネクスト<6526>、SCREENホールディングス<7735>なども軟調だった。資生堂<4911>が大きく株価水準を切り下げ、FPパートナー<7388>はストップ安、K&Oエナジーグループ<1663>、ヤーマン<6630>が大幅安となり、三越伊勢丹ホールディングス<3099>の下げも目立った。