日経225先物 38430 +430 (+1.13%)
TOPIX先物 2719.0 +25.5 (+0.94%)
シカゴ日経平均先物 38410 +410
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
17日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月のNY連銀製造業景況指数はマイナス6となり、前月から9.6ポイント上昇した。予想(マイナス10程度)ほど縮小しなかったことから、米経済は底堅さを保っていると受け止められて景気敏感株が買い戻された。その後、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が年内の利下げは12月の1回との見解を示したと伝わり、NYダウは下落に転じる場面もみられたが、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>など大型テック株の一角が買われ相場を支えた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、消費者サービスが上昇した一方で、公益事業、不動産、ヘルスケア機器・サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比410円高の3万8410円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比100円高の3万8100円で始まり、その後は3万8070円〜3万8210円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、終盤にかけて上げ幅を広げ3万8450円まで買われ、3万8430円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。昨日はフランスの政治情勢を懸念したショートが入ったとみられ、日中取引で節目の3万8000円を割り込む場面もみられたが、米国市場が落ち着いた動きだったこともあり、ナイトセッションでショートカバーに向かわせる形となった。
ただし、前日の大幅な下げによりボリンジャーバンドの-2σ(3万8100円)を下回ったことで、売られ過ぎが意識されやすいところであった。ナイトセッションでのリバウンドで-1σ(3万8400円)まで戻しており、自律反発の範囲内であろう。-1σ水準を明確に上放れてくるようであれば、25日移動平均線が位置する3万8700円が意識されてくるため、前日の下落分(ナイトセッションを含む)を埋めてくる動きが期待されてくる。
そのため、-1σでの攻防から同水準を上放れてくるかを見極める必要がありそうだ。上値の重さが意識される局面では、短期的なショートが入りやすいだろう。一方で、-1σ水準を明確に上放れてくるようだと、ショートカバーが強まる可能性があるため、カバー狙いのロングに向かわせよう。オプション権利行使価格の3万8375円を中心とした上下の権利行使価格3万8125円から3万8625円辺りのレンジを想定する。
また、権利行使価格の3万8625円近辺には13週線が位置している。日経225先物は同線が上値抵抗として意識されているが、下値は-1σ水準が支持線として機能している。前日の下げで-1σ近辺まで調整したこともあり、再び13週線を捉えてくる可能性はありそうだ。
17日のVIX指数は12.75(前日は12.66)に上昇した。一時13.26まで上昇し、その後は上げ幅を縮めたものの、上値抵抗線として意識されていた25日線(12.67)を上回って終えている。依然としてボトム圏での推移ではあるが、投資家心理をやや神経質にさせてくる可能性があるため、積極的なロングは期待しづらいところである。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下した。200日線(14.13倍)に上値を抑えられたが、下値は25日線(14.05倍)が支持線として機能する形だった。ナスダック指数が6営業日続伸となったほか、アップルやマイクロソフトなど大型テック株が買われてNYダウも反発となるなか、NTロングの動きが入りやすいだろう。