<マーケット日報> 2024年6月17日

週明けの市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比712円安の3万8102円だった。米景気への先行き不安や、14日の日銀政策会合後の会見内容が売り材料となっている。特に日銀総裁が「国債の買い入れ減額は相応の規模になる」と発言したことが金融政策を巡る不透明感を強めたようだ。前回も円安容認的な発言から一転して大規模介入するなどチグハグさが目立っており相場にはマイナスに。相場の内容としても自動車、銀行、商社などバリュー系が売られ後味は少し悪い。

前週末の米国市場は消費減速を意識した売りが出てダウ平均は小幅ながらも4日続落した。この日発表された6月の消費者態度指数が昨年11月以来の低さとなり、米景気が曲がり角を迎えている可能性が示唆された。今月末のフランスの選挙など欧州情勢も不透明で欧州各国の株価指数も下落。週末ということもあって手を出しにくい雰囲気となっていた。一方、半導体・ハイテク株人気は根強く、この日もエヌビディアがけん引してナスダック指数は5連騰を記録している。

さて、東京市場は米ハイテク株高には反応せず、日銀の不透明な政策スタンスなどを売る展開に。欧州で政治、経済に不安感が出ていることもリスクオフの動きを促している。チャート面では日経平均が下値支持線であった25日移動平均線(3万8720円)を明確に割り込み調整トレンド入りを示唆。直近5月30日安値(3万7617円)が次の支持ポイントとなるだろう。(ストック・データバンク 編集部)