17日の東京株式市場は、強弱観対立のなかも売りに押される展開となり、日経平均株価は反落する公算が大きそうだ。前週末は欧州株市場がほぼ全面安商状となり、特にフランスやイタリアの下げが大きく、リスク回避ムードの強い相場だった。欧州では今月末に国民議会選挙を控えるフランスをはじめ、極右勢力の台頭に伴う政局不安が株式市場の重荷となっている。一方、米国株市場ではミシガン大学が発表した6月の消費者態度指数の内容が市場コンセンサスを下回る低水準で米景気の先行きに対する警戒感が根強く、NYダウの上値の重さが改めて意識される展開に。もっともダウは4日続落となったが下げ幅は限定的であり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方はしぶとくプラス圏で着地し、5日続伸と対照的な値動きで最高値街道を走っている。東京市場は前週末の日銀金融政策決定会合の結果を受けて、日銀が金融引き締めに依然として慎重との見方が広がり、日経平均株価は気迷いムードをみせながらも後場に入って買いが優勢となった。しかし、上値を積極的に買い進む動きも今のところまばらで、当面はボックス圏を明確に離脱できるポジティブ材料が見当たらない。ダウの下値模索が続く米株市場を横目に、足もとでは主力銘柄への売り圧力が観測される状況にあり、きょうは日経平均が3万8000円台半ばまで水準を切り下げる可能性が高い。
14日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比57ドル94セント安の3万8589ドル16セントと4日続落。ナスダック総合株価指数は同21.322ポイント高の1万7688.882だった。
日程面では、きょうは朝方に4月の機械受注が発表される。海外では、5月の中国工業生産、5月の中国小売売上高、5月の中国都市部固定資産投資、6月のNY連銀製造業景気指数など。なお、インド市場は休場。