株価指数先物【寄り前】 3万8500円を中心としたレンジ推移

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 38460 -380 (-0.97%)
TOPIX先物 2729.5 -19.5 (-0.70%)
シカゴ日経平均先物 38495 -345
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。6月のミシガン大消費者態度指数が予想を下回り7カ月ぶりの低水準だったほか、1年インフレ期待は低下の予想に反し5月と同水準を維持した。利下げへの期待が高まり、米長期金利が低下するなかでハイテク株物色が続き、ナスダックは連日で史上最高値を更新。一方、米経済に対する不透明感から景気敏感株が売られ、NYダウは4日続落した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、メディアが上昇した半面、自動車・同部品、資本財、素材が下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比345円安の3万8495円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比70円安の3万8770円で始まり、直後に付けた3万8790円を高値にショート優勢となり、一気に3万8300円を割り込んだ。売り一巡後は3万8280円〜3万8500円辺りで保ち合い、米国市場の取引開始後も同水準での推移が続いた。終盤にかけて下げ渋り、3万8460円とレンジ上限近辺でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。先週は日銀の金融政策決定会合の結果判明後に3万9020円まで買われ、その後は持ち高調整によるロング解消の動きとはなったが、3万8840円と13週移動平均線が位置する3万8790円を上回って取引を終えていた。シグナル好転が期待されたが、ナイトセッションであっさり同線を割り込んでおり、今週もオプション権利行使価格の3万8500円を中心とした上下の権利行使価格3万8000円から3万9000円での推移が見込まれそうだ。

日経225先物のボリンジャーバンドはやや収斂してきており、-2σが3万8160円、-3σは3万7880円辺りに位置する。-2σに接近する局面では、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。上値は25日線が3万8720円辺りに位置しており、同水準では強弱感が対立しやすい。また、75日線が3万8910円、+1σは3万8990円辺りで推移しているため、3万9000円に接近する局面では戻り待ち狙いのショートになろう。

米国ではエヌビディア<NVDA>が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になるだろう。膠着感の強い展開のなか、値がさハイテク株が底堅い値動きをみせてくるようだと、日経225先物はロング優勢の流れになりそうだ。

14日のVIX指数は12.66(前日は11.94)に上昇した。一時13.45まで上昇し、上値抵抗線として意識されていた25日線(12.71)を捉える場面もみられた。25日線を明確に上回ってくるようだと、神経質にさせる可能性はあるが、依然としてボトム圏での推移のため、ショートは仕掛けづらいところである。

なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.12倍に低下した。一時14.20倍を付ける場面もみられたが、日銀会合の結果判明後にTOPIX型の買い戻しとみられる動きでTOPIX型優勢となり、200日線が位置する14.13倍を下回って終えた。リバランスは一巡したと考えられ、NTロングによるスプレッド狙いの動きを想定しておきたい。