14日の市場は日経平均が3日ぶりに反発。終値は前日比94円高の3万8814円だった。前場は日銀金融政策会合への警戒感から弱含みで推移したが、昼過ぎに会合の結果が伝わると、想定通りの内容にアク抜けして日経平均は300円を超える上げ幅を示現した。日銀は追加利上げを見送った一方、国債買い入れの減額を決めた。これには円相場も下落する方向で反応した。もっとも、買い戻し一巡後は再びダレてしまい、3万9000円台の上値の重さは相変わらずの模様。
昨日の米国市場は今度は一転して景気の先行き不安が出てダウ平均は小幅ながらも3日続落した。この日発表された5月の卸売物価指数が事前予想に反してマイナスとなったことや、週間の新規失業保険申請件数が予想を上回り雇用の伸びが鈍化していることが景気不安を連想させた。長期金利は低下したもののダウ平均は一時300ドル以上下げるなど新たな懸念を織り込みに行く格好となった。一方、アップルなどハイテク人気は強くナスダック指数は4日連続で最高値を更新している。
さて、東京市場は今週様々な注目イベントをこなしながらも、結果的に日経平均は3万8000円台後半から3万9000円台前半のレンジを抜けいない、普通の相場に終わった感がある。日銀の国債買い入れ減額は極めてゆっくりなペースで緩和的といえば緩和的な措置。やがては円安とともに低めの長期金利を好感して株式市場はじわりと上がって行く可能性がありそうだ。(ストック・データバンク 編集部)