明日の為替相場見通し=日銀会合や植田総裁の会見に視線集中

今晩から明日にかけての外国為替市場のドル円相場は、日銀金融政策決定会合の結果と植田和男総裁の会見にらみの展開となりそうだ。予想レンジは1ドル=156円70銭~157円70銭。

12日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが決まり、同時に公表された参加者の政策金利見通し(ドットチャート)は年内の利下げ予想回数が前回の3回から1回に減少した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は記者会見で「インフレは大幅に緩和したが、依然として高すぎる」などと延べており、FRBは利下げ開始に慎重との見方からドルが買われやすくなっている。次の焦点は日銀会合の結果となるが、金融政策の現状維持が市場のコンセンサスで、関心は国債買い入れオペの減額を決めるかどうかに集まっている。夕方に行われる植田総裁の記者会見も注目で、追加利上げを示唆するような発言があれば円が買われる展開となるだろう。

なお、今晩に海外で発表される主な経済指標は、5月の米卸売物価指数(PPI)、前週分の米新規失業保険申請件数など。また、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が経済団体のイベントで討議に参加する予定となっている。