アジア株 香港株は上げ縮小、米利下げ回数減少と米CPI鈍化の板挟みで方向感定まらず 上海株は下落

アジア株 香港株は上げ縮小、米利下げ回数減少と米CPI鈍化の板挟みで方向感定まらず 上海株は下落

東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 18011.27(+73.43 +0.41%)
中国上海総合指数 3028.28(-9.19 -0.30%)
台湾加権指数 22301.20(+252.24 +1.14%)
韓国総合株価指数 2767.54(+39.37 +1.44%)
豪ASX200指数 7758.70(+43.19 +0.56%)
インドSENSEX30種 76890.31(+283.74 +0.37%)

アジア株は上海を除いて上昇、きのうのナスダック大幅高を好感した買いが続いている。米CPI鈍化を好感してナスダックは時間外でも0.7%高と上昇している。

きのうの米FOMCでは年内の利下げ回数の予想が前回の3回から1回だけに修正されたものの、それより前に発表された米消費者物価指数の伸びが予想以上に鈍化したことを受け、利下げ回数はFRBが想定しているよりも増える可能性がある。

香港株は大幅続伸して始まったが、その後は上げ幅を縮小。タカ派FOMCと米CPI鈍化に挟まれ方向感が定まらない。香港は金融政策を米国に連動させているため、FRBの利下げ回数が年内1回だけにとどまるようであれば、香港も基準金利引き下げは年1回だけになる。ただ、米インフレは鈍化し続けると予想されており、FRBは利下げの回数を増やす可能性がある。

事前報道どおりEUが対中電気自動車関税を発表したことを受け、材料出尽くしとの見方から香港市場では理想汽車や吉利汽車控股など自動車株が買い戻されている。中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は7%超高、税率が17.4%と他の自動車メーカーに比べ低かったことが材料視されている。

台湾株は3営業日続けて史上最高値を更新している。TSMCは上場来高値を更新、900台湾ドル台にしっかり乗せている。インド株も史上最高値を更新している。韓国株は約3カ月ぶり高値を更新。SKハイニックスやサムスン電子などハイテク関連が上昇している。

上海株は軟調。EUとトルコによる対中自動車関税、米国の対中半導体規制強化、冴えない中国経済統計に人民元安進行。G7首脳が中国の過剰生産に懸念を表明する方針と、ネガティブ材料ばかりが目に付く。大胆な不動産支援策の効果も長続きしない可能性があり投資家心理は再び悪化している。