アジア株 香港株は大幅続落し大台割れ、中国先行き楽観的見方後退どころか悲観ムードに覆われる

アジア株 香港株は大幅続落し大台割れ、中国先行き楽観的見方後退どころか悲観ムードに覆われる

東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 17924.09(-252.25 -1.39%)
中国上海総合指数 3027.41(-0.63 -0.02%)
台湾加権指数 22049.02(+256.90 +1.18%)
韓国総合株価指数 2715.78(+10.46 +0.39%)
豪ASX200指数 7706.80(-48.58 -0.63%)
インドSENSEX30種 76932.63(+476.04 +0.62%)

アジア株はまちまち。

台湾株は2営業日続けて史上最高値を更新、前日のナスダック高を受けハイテク関連が総じて上昇している。TSMCは上場来高値を更新、初めて900台湾ドルを突破している。韓国市場でもLGディスプレイやLG電子、サムスン電子などハイテク関連が上昇している。インド株も上昇、最高値を目指す勢い。

香港株は大幅続落、約6週間ぶりに1万8000ポイントの大台を割り込んでいる。中国の景気停滞懸念が高まっている。また、米国の利下げ回数減少も警戒されている。
きょうは米政策金利の動向を左右する消費者物価指数が発表されるうえ、FOMCもある。FOMCでは年内の利下げ回数を3回から2回へと修正される可能性がある。一部では1回もしくは年内の利下げはゼロと予想する声も聞かれる。

中国経済に対する楽観的な見方が後退しているどころか、悲観ムードが漂っている。製造業PMIが予想外の50割れ、中堅不動産会社が清算命令を受けたほか、為替市場で元安が進行。EUが対中電気自動車関税を近く発表する予定となっているうえ、米政権が中国による半導体技術へのアクセスを一段と制限することを検討している。端午節3連休中の国内旅行消費は2019年に比べ弱く、当局の大胆な不動産支援策にもかかわらず主要30都市の新築住宅取引は前年比で16%減少した。

きょう発表された中国5月の消費者物価指数は前月から横ばい、予想を下回る弱い結果となった。消費者心理が回復していない中、公共料金や電車賃の値上げを受け、家計はさらに苦しくなっており節約志向はより強まっている。一方、生産者物価指数は予想以上に下落幅が縮小し、昨年2月以降で最も緩やかな低下となったことはポジティブ材料か。

上海株は前営業日終値を挟んで推移、PPIを受け一時プラスに転じたが買いは続かず。
香港市場では吉利汽車控股や理想汽車、比亜迪(BYD)など自動車関連の下げが目立つ。そのほか、カジノや衣類、旅行、不動産、銀行、ハイテク関連も総じて下落している。